「ベルサイユのばら」 福岡市立博多市民センター

2019年7月17日(水)

19時~ 演劇の映像を観る会

宝塚歌劇ベルサイユのばら」-初演- 
(原作:池田理代子 脚本:植田紳爾 演出:長谷川一夫 1974年、89分)

宝塚歌劇ベルサイユのばら」は、宝塚歌劇団のミュージカル作品で、
池田理代子の同名漫画を植田紳爾が脚色し、初演は長谷川一夫が演出を担当した。
1974年の初演以来評判を呼んで再演を繰り返し、
宝塚歌劇団史上最大のヒット作となって、
当時低迷していた宝塚歌劇に新しいファンを根付かせて今日の隆盛の基礎を築いた。

フランス革命前から革命前期のベルサイユを舞台に、
男装の麗人オスカルとフランス王妃マリー・アントワネットらの人生を描く、
史実を基にしたフィクション作品で、オスカルとアンドレの恋愛譚が中心となる。
今回上映する初演の配役は、オスカル:榛名由梨アンドレ:麻生薫
アントワネット:初風諄、フェルゼン:大滝子
(薙野さんのレジュメより)

低迷を続けていた宝塚はこの作品で評判を呼び、再演を繰り返し、
後の隆盛の基礎を築いたと言われる。
1974年の映像はとても鮮明で美しかった。
衣装やメイクは若干の変遷はあるだろうけれど、
それはそれは美しく、きらびやかで当時としては夢の世界だっただろう。

演出はというと、原作の漫画には忠実ではあるし、堅苦しいセリフだけでなく
メディチックな演技やセリフもあって、今でも鑑賞に堪えうる。
長谷川一夫の演出ということで、歌舞伎の香りもいささかするようである。

もちろん、歌の素晴らしさは聞きほれてしまうくらい素晴らしくて、
宝塚OGが今でも、いろんなミュージカルに出演している根拠を知る。
容姿は変わっても声や姿勢は凛としているのは宝塚の誇りだろう。

とてもいい映像をみせてもらった。
参加は4名。もっと多くの人に観てもらいたいものだ。

「演劇の映像を見る会」は原則として奇数月の第3水曜日に開催しています。

f:id:teru1016:20190719164844j:plain

 

「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」 映画

2019年7月15日(月)ユナイテッドシネマももち 

15時5分~  1100円

監督 ジョン・ワッツ

スパイダーマンこと高校生のピーター・パーカーは、
親友のネッドやMJたちと2週間の夏休み旅行で欧州へ出かける。
そこに突如、S.H.I.E.L.D.の長官ニック・フューリーが現れ、
ピーターは新たなミッションを課される。
さらに、巨大な敵を前にしたピーターの前に謎の人物が現れて……
(映画紹介サイトより)

スパイダーマンシリーズは観たことがない、というより、
アベンジャーに出てくる作品を一つも知らない。
それでも観てわかるかな?とおそるおそる観てみたけれど、
そこそこにわかりやすくて楽しいものだった。
アクションはわくわく痛快だし、ラブストーリーは胸キュンだし、
悪者退治はすかっとするし。

結構、軽く見れるかなと最初は気が楽だったけど、
ピーターがヒーローとしての重責に押しつぶされそうになるところは、
なんだか可哀想で泣きそうになった。
全く関係ないけど、オリンピックに出場した選手への過剰な期待を思い出した。
ピーターはそれでも、その重責を担うだけの力があったから良かったんだよね。
世の中、ミステリオのように人をだますやつがうじゃうじゃいるので
油断はできない。人頼みだけではいけないけどヒーローは出てきてほしい。
(ちなみに今週末は参議院選挙w)

ピーターとMJ、ネッド、ミステリオ以外の登場人物はなかなか
深くまで掘り下げられなかったのは、しょうがないんだけど、
メイおばさんの愛情だけはとても感じた。
スパイダーマン、最初はCGでシャキッとマスクが消えてたのに、
あとのほうは被り物をすぽっと脱いでたのはなんでだろう?
蜘蛛の巣が武器にでも守りにもなるってすごい発想だよね。
蜘蛛はきらいだけどさ~

シリーズ物はやっぱり続けて観たほうがいい、と実感。

一緒に観た夫は洋画は苦手。きっと感情移入できないのだろう。
邦画のほうが好みだ。 
でも、たまには好みでないものも観て損はないと思うのだが。。。
どうでしょう??

キャスト
ピーター・パーカー/スパイダーマン  トム・ホランド
ニック・フューリー          サミュエル・L・ジャクソン
ミシェル・“MJ”・ジョーンズ     ゼンデイヤ
マリア・ヒル             コビー・スマルダース
ハッピー・ホーガン          ジョン・ファブロー
デル先生               J・B・スムーブ
ネッド                ジェイコブ・バタロン
ハリントン先生            マーティン・スター
メイおばさん             マリサ・トメイ
クエンティン・ベック/ミステリオ   ジェイク・ギレンホール
ベティ                アンガーリー・ライス
フラッシュ              トニー・レボロリ
ブラッド               レミー・ハイ
ディミトリ              ヌーマン・アチャル

f:id:teru1016:20190719164531j:plain

 

「семья」 konya-gallery

2019年7月12日(金) OPUS

20時半~  1500円+ 1 drink order  

作・演出 みんじ

劇場ではなく、もっと身近な場所で観る芝居
タイトルはロシア語で「家族」を意味する。
ちなみにOPUSとは作品番号という意味らしい。
今回3作品で20番?までできたらしい。


Op.17 Aunは他の場所であったので見れず。


Op.20 Othello

オセロで対決しながらいろんな話し。
なぜ、男はオセロで勝ちたいのか。。。
しかし。。ゲームしながら演じるって。。難しそう(汗

出演 みんじ 酒瀬川真世


Op.18 Fishing

釣りにいって帰らない娘、心配しすぎる母。
間に入る伯母?だったか。
3人の絶妙な関係がおもしろい。
特に母、ははは・・・・・

出演 山下キスコ 坪内陽子 藤原ミツキ


Op.19 anata

最初は倦怠期を迎えた夫婦の話かと思った。
味が薄くて醤油や塩をどばどばかけるって時点で、
あれ?と思ったのだけど。。。。
ほろりとくるラストへの展開はお見事。

出演 山本由貴 みんじ

いつものkonyaは安心できる。
でも、他の場所にも行ってみたいな、次回は新しいところへいってみよう。

f:id:teru1016:20190719164314j:plain

 

「ナイス・コントロール」 イムズホール

2019年7月3日(水) 

19時半~  3000円(ペア券一人分) 万能グローブガラパゴスダイナモス 

作・演出 川口 大樹

再演、すごく懐かしい。あのときはまだ多田ちゃんがいた、
松野尾くんがいた、そして子鬼は阿部ちゃんだった。
カフェのような場所だけど、上手と下手に斜めになったドアがある。
あの世とこの世の狭間だ、思い出した~~

進化を続けるガラパには常に新しい人が入ってきている。
今回は客演も多くて、劇団公演というよりプロデュース公演のような
感じもしてしまった。

あの世とこの世の狭間に集まった10人はそれぞれ事情があり、
全員一致のみ願いがかなえられる。
あれ?なんかの映画でこういうの見たことあるね?
それぞれの問題は大小さまざまだけど、当人にとっては重要なんだよね。
ただ、殺人だけはいかんわ、これだけは別。しかも真剣すぎる(汗
あやしげな宗教系の二人はめちゃくちゃうける。さすが横山さん(初演と同役)
シャクティーパットってやつ。すごくききそう、心と肩コリにw
アイドルの悩みはいまいちわからねど、「ハエのうた」には笑った。
だんだん、成仏してもいいというメンツが増えてきて最後は。。。?
うーん。。ラストってこうだったっけ?? 疑問を感じた終演は意図的だったか。
生コメの回をとれなかったので、観たら真意がわかったかもしれないなと残念。

いずれにしてもガラパの力量を再認識した作品だった。
イムズの広さでも余裕で演じられてきたのがその証拠だろう。
あとは20年という区切りを抜けて更なる高みを目指す劇団にエールを送りたい。

キャスト
乾ジン    椎木樹人
倉スズエ   横山祐香里
甘粕エリ   山崎瑞穂
多々良マナミ 隠塚詩織
重杉アツシ  友田宗大
二瀬コウイチ 三岳慎之助 (10 神ACTOR)
小鬼     岡澤アキラ (NoMake)
凪カヲリ   原直子 (トキヲイキル)
若咲マサト  土居祥平 (ワタナベエンターテインメント九州)
甘粕リョウタロウ  ヨウ手嶋
夜河トモヒロ 桑森ケイ (ジャカっと雀)

f:id:teru1016:20190712134335j:plain

 

7月落語茶屋ソネス「奇妙奇天烈噺二選」 カフェソネス

2019年7月2日(火)

20時半~ 1500円(ワンドリンク付)

FBでの席亭のご案内の説明文がおもしろかったので

痛風亭本物がおはなしいたしますのは、「お化け長屋」
人間とおばけの新しい関係性のご提案でございます。
痛風亭魚弱がおはなしいたしますのは「胴斬り」
人体への働き方改革のご提案でございます。
お子様もお楽しみいただける、ゆかいなおはなしですよ。』

なんて素敵な文章センスでしょう!
うらやましいな~~(*^▽^*)


一、「胴斬り」 痛風亭 魚弱 / 矢野 勝久

先日見損なったあなピに出演されていたイワシさん。
なんかやらかしていたようで、お客に来られていたコガキョさんから
このお題を振られたということ。ぷぷぷ・・・・

辻斬りにあった男、胴体真っ二つにされたけれど、
上半身と下半身がそれぞれ、風呂屋の番台、
こんにゃく踏み、とダブルワークを始めたが・・・

あたま山」に負けじと劣らぬシュールさw
なんで死なないのよ、と突っ込むのはヤボである。
想像しただけで笑えるブラックユーモアだね~面白かった♪

一、幕間のお楽しみ

急に振られたのか前振りがあったのか、客席の痛風亭一門のメンバー
痛風亭十一弱こと到生くんと痛風亭最弱こと岡本さんが
幕間に登場。到生くんは矢野さんのことや劇団で可愛がっている
客演さんのことなどを、岡本さんはiPad漫談でいろいろ。
あれ?奥さんの話題なかったね~
落語家たるもの、いつ振られてもすぐ対応できるようにしているんだろうな。

一、「化け物使い」 痛風亭 本物 / 山下 晶

席亭の説明どおり、人使いの荒い主人のもとから奉公人がたくさん逃げていき、
お化けたちがその餌食となってしまう。お化けもたまったもんじゃないな。
リアル師匠の落語は目の前に風景がうつしだされてくる。
一つ目小僧に大入道、そしてのっぺらぼう。日本のお化け文化も大事だね。
いつか孫に話し聞かせてあげよう。

f:id:teru1016:20190703144144j:plain

f:id:teru1016:20190703144206j:plain
f:id:teru1016:20190703144220j:plain

 

「2.8次元」 北九州芸術劇場小劇場

2019年6月29日(土) 

14時~  4000円 ラッパ屋 

作・演出 鈴木聡

財政難に苦しむ老舗劇団「雑草座」が、観客動員アップを狙って
2・5次元ミュージカルを上演することになる。理想の演劇とのギャップ。
イケメンの客演との衝突。
必死で歩み寄るが、劇団員たちはバリバリの3次元。
それぞれの人生に味がありすぎて、2・5次元になりきれず・・。
(こりっちより)

テーマがとても興味深かったし、微妙なところでかなりラッパ屋の
現実とかぶっているのだと思う。
そもそも「2.5次元ミュージカル」すらぴんとこないのに、
なぜに「2.8次元」?? ラストでわかったけどね。
テニスの王子様は見たけれど、あれが2.5次元ミュージカルなのかぁ~
演劇的に面白ければ、何次元であっても面白いんだと思うけど。
そもそも、私はミュージカルは大好きだけど、四季のように
プロフェッショナルなミュージカルをリスペクトするのであって、
もどき的なものは彩りに使うのは楽しくて構わないけれど、
前面的に出されるとなんだかカチンと来るやっかい者だ。

鈴木さんはさすがにピアニスト、ミュージカル女優、振付師のお三方に
助けを求めたらしい。素晴らしかった!ラッパ屋の雰囲気を損なうことなく、
上手に2.5次元との絡みを作っていたと思う。

そして、愛すべき雑草座の面々、いい!すごくいい!!!
特に座長、かっこよすぎてクラクラする。
ちょっと認知症風にしているのはご愛嬌だけど、
高齢化を示唆しているんだろうな~ 
キャスト表に名まえと役の年令まで書いているのが笑える。
女優の小夜子さんは77にはさすがにみえなかったけどw

自分も老齢にどんどん向かって行くにつれて、ベテランの方たちの
味わい深い行動や言動に胸打たれることが多くなってきた。
せめて私なりに、若い人にちょっとでも伝えていけたらいいなと思う。
演劇って本当にすてきだ。


キャスト
座長・志賀 木村靖司
社長・沼田 俵木藤汰
小西雄介  おかやまはじめ
望月健   福本伸一
瀬戸さなえ 弘中麻紀
遠藤恭子  岩橋道子
水島小夜子 大草理乙子
本田真理  三鴨絵里子
SHOW  中野順一
横井章   岩本淳
斉藤靖之  浦川拓海
松男広子  谷川清美(演劇集団円
衛藤結子  ともさと衣
TOSHI 林大樹
藤田弘   青野竜平(新宿公社)
REINA 豊原江理佳
秋山卓郎  黒須洋嗣
星野崇   宇納佑
戸田吾郎  熊川隆一
里見瑛二  武藤直樹

音楽、演奏
今俊夫   佐山こうた

f:id:teru1016:20190703143833j:plain

 

「ある町の高い煙突」 映画

2019年6月27日(木)イオンシネマ大野城

9時20分~ 1100円

原作 新田次郎
監督 松村克弥

茨城県久慈郡の裕福な地主の家に生まれた関根三郎はある日、
隣村の日立鉱山による煙害が発生しているという話を耳にする。
そこの採掘権は三郎の祖父、兵馬が30年前に許可したものだった。
三郎は進学も外交官の夢も捨てて、煙害に立ち向かうことを決意する。
(映画紹介サイトより)

地味な作品だったけれど、とても心に沁みいった。
公害は私の年代で言えば、水俣が一番被害が大きいイメージがあるけれど、
全国各地で高度成長期の時代にいろんなことが起こっていたと思われる。
それらと向き合った企業や住民、そして国。
それぞれの立場で少しでも譲り合おうとしている様子が見える今回の作品は
とても安堵するものだった。そういうものばかりではないのだろうけれど。
今でも裁判などで目にするものは長い時間苦しんできた者たちの叫びの方が強い。
どうしても弱者には不利になってしまうのだろうか。

経済を発展させるために害もやむなしという考え方はいいのだろうか。
原子力発電も同じような気がする。人類の為なのか企業の発展の為なのか、
今でもわからない部分が多い。
直接の当事者でなければ深刻さも薄れてしまうけれど、
今後、当事者にならないとも限らない。
いろいろ考えさせられる映画だった。

役者さんも老若そろい踏みで、熱のこもった演技ですばらしかった。
監督はまだ若い方だったけれど、いろんな映画やTV作品を作り出している
方らしい。胸に迫るものがあった。

キャスト
関根三郎(関右馬充) 井手麻渡
加屋淳平(角弥太郎) 渡辺大
加屋千穂                      小島梨里杏
木原吉之助(久原房之助) 吉川晃司
関根兵馬                      仲代達矢
志村教授                      大和田伸也
ふみ                             小林綾子
如月良之輔                  渡辺裕之
深作覚司                      六平直政
関根恒吉                      伊嵜充則
大平浪三(小平浪平石井正則
八尾定吉                      螢雪次朗
権藤                             斎藤洋介
遠山景織子
平林左衛門                   篠原篤
孫作                              城之内正明
大和田健介

f:id:teru1016:20190703143302j:plain