「ザ・結婚」 福岡市立博多市民センター

teru10162018-07-18


19時〜 演劇の映像を観る会

ふるさときゃらばん 作・演出:石塚克彦、1986年、70分

ふるさときゃらばんは1983年に創立され、都市や農村に取材したテーマやエピソードをもとに
オリジナルミュージカルを創って、年間200ステージもの全国公演をしていた劇団。
「ザ・結婚」は、農村を舞台に“結婚”を通して農業の問題などを描いた勢いあふれる作品。
ところどころダイジェスト版に編集してあり、短時間にまとめたもの。

これを観たあとに、ふるさときゃらばんの元となる統一劇場の地方公演の様子を映画にしたものを少し観た。
「同胞(はらから)」山田洋次監督作品だ。

倍賞千恵子、寺尾聡、大滝秀治下條アトムらのそうそうたるメンバー。
市毛良枝はわからなかった、みんな若い。なんと消防団団長役に渥美清もいた。
学校での公演許可の件などから開催までいろいろあったけれど、なんとか好評上演に至った、という話し。
舞台そのものより、地方公演までの道のりがメインだった。

「ザ・結婚」は今でも問題になっている、農村での嫁取りに関してなので共感は得たが、
さすがに和製ミュージカルとしてはちょっと無理があったような。。。
でも、ダンスは素晴らしかった〜!おばちゃん体型の女性陣や農作業姿の男性陣のタップや群舞はかかなりレベルが高かった。
舞台の作り方が吉本新喜劇っぽいなと思ったら、やはり低迷していた吉本の再生に一役かっていたらしい。
解説に故扇田昭彦氏が出演されていて、なつかしい声を聞くことができた。本当に優しいお声だ。

これだけ貴重な昔の作品が残っているのはひとえに薙野さんのおかげだ。
近年では地方の劇団の作品までDVDに残すことは可能なのだけど、
昔の作品はおそらくTVで偶然やっていたのを録画したとか、などで残っているのではないだろうか。

そして、この日に、劇団四季を創設された浅利慶太氏の訃報があった。7月13日にお亡くなりになられたらしい。
私の観劇のきっかけとなった劇団四季。キャッツ、ライオンキング、、、数々の作品を思い出しては本当に感謝しかない。
きっと私のような観客がたくさんいると思う。きちんと後継者に道を譲り、今なお自由劇場で最後の力を振り絞って
作品を作ってこられた浅利さんにお礼を。。。ありがとうございました。

次回の映像の会は劇団四季の作品にしようと話している。決めるのは難義だろうな〜