「 十一月花形歌舞伎」  博多座

teru10162018-11-14


11時半〜 5000円  松竹

原作    きむらゆういち
脚本   今井豊茂
演出・振付 藤間勘十郎
絵     あべ弘士

☆新作歌舞伎「あらしのよるに

嵐の中で出会う狼がぶと山羊めい。天敵であるということを超えて二匹は友情を深めていく。
狼のぎろはめいの母親に耳をちぎられて憎んでいるし、長を殺してその罪を山羊になすりつけたりする悪者。
最初は秘密の仲だったがぶとめいだが、狼仲間、山羊仲間たちの協力を得てぎろに立ち向かう。。。。

真っ暗な小屋の中で会った2匹のやりとりがほほえましくてほっこりする。
実際に会ったときの驚きを感じるとにやにやしてしまう。
この二人の演技が可愛らしくてかわいらしくて。。。
「〜でやんす」と照れ臭そうに話すがぶと可愛いしぐさでこわがるめい。
まさに絵本の世界、ともだちやの話しだ。
最初は仲間に内緒だったけれど、必死でがぶのことを話すめいは純情そのもの。
がぶもいじめられっこ返上でめいをかばっていく。
獅童丈のがぶと松也丈のめいは、本当にぴったりの配役だ。

いろんなエピソードの中でも友達を信じる、ということがどんなに大切なことかを教えてくれる。
いい作品だと思う。しかし、せっかく4歳以上が観ることができる作品なのに、小さい子は見当たらなかった。
まあ平日の昼間だったからしょうがないか。それにしても、四季のように親子チケットなどを販売してみてはどうかと思ったのだけど。。。
なんせ、歌舞伎はお高い。私も孫と一緒に観たいが、このお値段だと躊躇する。

お席はいつもの3階席だったけど、今回は花道や観客席の通路を使った演出が多くて、見えないのが残念だった。
どうも、通路だけでなく席を横ぎったようで、観たかったなぁ。。。 歌舞伎のときはいつもそう思う。
1階席を取ればいいのだけど。。。

重厚な歌舞伎もいいけれど、こんな可愛らしいお話しもまたステキだ。
歌舞伎は門戸が広い。これからも驚くようなしかけをしてくるかもしれないね。
楽しみにしていよう。

出演 中村獅童尾上松也、他