「オルフェオとエウリディーチェ」 福岡市立博多市民センター

teru10162018-11-21


19時〜 演劇の映像を観る会

パリ・オペラ座バレエ「オルフェオとエウリディーチェ」(振付:ピナ・バウシュ 2008年、104分)
ヘンゲルブロック指揮 パリ・オペラ座バレエ団

歌い手とダンサーたちが舞台に共に立て音楽とダンスが同時進行するダンスオペラ。
グルックが描いた「オルフェオとエウリディーチェ」の神話の世界を、
ピナ・バウシュは見事に肉体をもって蘇らせるとともに、ますます神秘的で美しい世界へと昇華させている。
ピナ・バウシュがその生涯で唯一テレビ撮影とそのDVD化を許した舞台。(薙野さんのレジュメより)

これを観る前にNHKのプレミアムシアターで放送された歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」を自宅で観た。
この話しは有名でよく知っている話だし、いろんなメディアで見たような気がするけれど、
オペラのこの作品はなんとハッピーエンドで終わっていた。
オルフェオ役のフィリップ・ジャルスキーカウンターテナーで驚くほど高音での歌声だった。ほとんどそれだけにひきつけられた。
二人の苦悩が長々と歌とともに演じられて息苦しくさえなってきた。強烈な愛だな。。。

さて、今回のバレエで、初めてピナ・バウシュの振付を観て、斬新だな〜という感じ。
まず、通常のバレエではありえない?下履き一枚の男性の衣装。しかも肌色なのでほとんど裸体をイメージしているものだろう。
履いてるとわかっていてもどきっとする。
女性もロングドレスは着ているものの透けていて、乳房も下着も丸見え。ただ全員が中性的な感じなのでエロスは感じられない。
衣装もメイクも舞台セットも地味。本当に肉体だけで勝負しているんだなと思う。コンテンポラリーダンスの真骨頂だ。

4部構成になっていて、主役の2人に加えてアンサンブルが男女大勢とメインのダンサーにオペラ歌手が担当のようについている。
最後には歌手も演じていた感じだ。バレエとはいえしっかりとした骨格のある演劇であった。
歌手のアモーレ役の人は日本人だった。すごいな。
苦悩が長すぎるような気もしたけれどw カーテンコールではピナ・バウシュその人も壇上に上がって笑顔だった。
この上演1年後に亡くなったということだ。

あまりダンス作品は観ないのでこういう機会を頂いてとてもありがたかった。
次回は1月、作品は未定。