「ドキュメンタリー」 ぽんプラザホール

2019年2月15日(金) 

19時~  共通チケット 劇団チョコレートケーキ 

脚本 古川健
演出 日澤雄介

その感染経路の一つは『薬』。-
1985年、後天性免疫不全症候群いわゆるAIDSの脅威が日本の水面下に拡大しつつあった。
とある製薬会社の社員の一人がジャーナリストに内部告発を行う。
そしてジャーナリストと社員は
日本医学界の深い闇を知る・・・(ちらしより)

待ちに待ったチョコレートケーキ、「芸人と兵隊」でその切り口の鋭さに感動したし、
以前観た「あの記憶の記録」「熱狂」の役者さんを間近で見れるということにどきどきした。
ヒットラー役の西尾さん、ビルクナー役の浅井さん、イツハク役の岡本さん!
これが純度100パ―セントのチョコレートケーキか。 ん~~~確かに苦いわ。

今回も薬害エイズの問題をテーマとして取り上げて、これでもかと畳み掛けてくる。
漠然と聞いたことはあっても、あまり自分に関係ない事件はそれほど関心を持っていなかった。 付録でついていた、用語集、関連年表がとても役にたった。
背筋が凍るような実態。もちろん、医者の全てがこのような体質であるはずはないのだけど、
誰でもが持っているはずだと思いこんでいる感情や倫理。それを覆された感じでショックだった。
告発しようとした杉崎もそう思ったはずだ。だからあのラストになったのだろうか。
最後に高村はまだ終わりではないような叫びをあげていた。 
すごかった、圧倒的だった。この劇団のあり方がこういう作品を続けていくことなのだろうか。
だとしたら、辛い苦しい長い道のりになるのだろうなぁ。
座付作家の古川さんは、複雑で不透明な現実に意味をつけるのが演劇だと書いている。
ずっと見続けて行きたい劇団だな。また福岡に来てくれるだろうか・・・

物販の「遺産」を購入した。生には及ばないけれど、こちらも鬼気迫る舞台だった。


キャスト
杉崎章  浅井伸治
重岡郁夫 岡本篤
高村吾一 西尾友樹

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