2020年1月15日(水)
作・演出 松尾スズキ
三つの国に分かれ、民族戦争が100年続く“もうひとつの日本”。
争いのさなか、民族解放軍を名乗る集団に誘拐監禁されていた少女が
10年ぶりにソトの世界に脱出した。
過去をすべて忘れた少女は自ら“ケガレ”と名乗り、
大豆でできたダイズ兵の死体回収業者のカネコ組の仲間となる。
ダイズ兵を食用加工するダイダイ食品の社長令嬢カスミとも
奇妙な友情で結ばれるケガレ。
死体を拾い小銭を稼ぐ彼女を見守るのは、成人したケガレであるミソギだ。
死に憧れながら死ねないダイズ兵のダイズ丸、
頭は弱いが花を咲かせる能力を持つハリコナ、
誘拐監禁しないと女性と一緒にいられないマジシャンらとも出会い、
過去、現在、未来が交錯する時間の中で、
ケガレは忘れたはずの忌まわしい過去と対決することになる。
(こりっちより)
まさか「キレイ」を地元で観れるとは思わなかった。
初演から本で見て、すごく気になっていた作品だったけど、
もう4回目の再演なんだって。
少しずつ変わった部分はあるらしいから昔のも見てみたいな~
今回は”いだてんロス”に陥っていた時でもあったので、
阿部マジシャン、猿時キネコママ、神木ハリコナをみてすごーく嬉しかった。
これで勘九郎さんがいれば完璧だったのだがw
そうそう、きれいなきれいな麻生久美子さんも田畑妻だったね。
他にもテレビで活躍の演劇人がいっぱい。
演劇人がテレビや映画に出て、その客を劇場に連れてくるっていい連鎖だ。
ケガレ役の生田さんが可愛い。鈴木杏ちゃんのカスミ役と逆でもよかった感じ。
岩井さんのジュッテンも好きだったな~ じゅんさんのダイズ丸も可愛い。
そしてみんなが歌って、これがミュージカルだということに気がついた。
歌が上手いのは小池徹平くんだけ?だったけど、とても味わい深いと思った。
東宝や四季のミュージカルとは一味違う和製ミュージカルだった。
歌と違ってダンスはそれなりのプロが踊っていたようなので見ごたえがあった。
松尾スズキさんはいろんなものを組み合わせられる天才らしい。
彼にかかれば不可能なことはないのではないだろうか。
それだけ自由ってことでもあるから、うらやましい気がする。
舞台上をぐちゃぐちゃにしてもかまわない自由さ。
私たちは縛られすぎている。
ストーリーでは根本に民族間の戦争というものが基盤にあって、
苦しい場面もあったけれど、それを乗り越える愛を感じられた。
いい公演だった。幸せ~♪
キャスト
生田絵梨花、神木隆之介、小池徹平、鈴木杏、皆川猿時、村杉蝉之介
荒川良々、伊勢志摩、猫背椿、宮崎吐夢、近藤公園、乾直樹、香月彩里
伊藤ヨタロウ、片岡正二郎、家納ジュンコ、岩井秀人、橋本じゅん
阿部サダヲ、麻生久美子、他