「パリのアメリカ人」 KAAT神奈川芸術劇場ホール

2019年5月24日(金) 

13時半~  10800円 劇団四季 

作曲  ジョージ・ガーシュウィン
脚本  クレイグ・ルーカス
演出  クリストファー・ウィールドン

一人の女性に恋をした、三人の男たち。
夢を追いかける若者の、ひたむきな人生の輝き。

第二次世界大戦直後のパリ。
アメリカの退役軍人ジェリーは、友人である作曲家のアダム、
フランス人資産家の息子でショーマンに憧れているアンリとともに、
暗い時代に別れを告げ、パリで画家としての新たな人生を歩もうと夢見ていた。
ある時ジェリーは街で見かけたパリジェンヌ、リズにひと目で恋に落ちる。
アンリ、アダムともにリズを思う3人の恋と友情の行方は。。。。。

(こりっちより)

この作品が今回の遠征の一番の目的だ。新作で観たことがないけれど、
アルプやソンダンの舞台で垣間見て、いいなぁと憧れていた。

全編ダンスがメインの作品で、「コンタクト」を思い起こさせる。
ドラマとしても、戦後の大変な時代ではあるけれど、未来の明るさを
感じさせるいきいきとした若者の話し。
バレエダンスのことは知らないのだけど、それでも他の作品とは違うとわかる。
すばらしいテクニックと表現力で、セリフ以上に雄弁だ。
前方で観たので、表情もとてもよく見えてすてきだった。

3人の男性に愛されるリズは、本当の気持ちを押し殺して恩義を優先させる。
日本人としてはその気持ちはよくわかるけれど。
劇中で黒と赤のアクセントの衣装で踊る二人は素晴らしい。
でもこれは幻想の中での二人らしい。ちょっとわかりにくかった。
群舞はどれも素敵だったけれど、新作バレエのそれは、ん?ライオンキング?
と思うような色彩のサーカス風な衣装。レビューのほうが派手で見応えはあった。

キャストはほとんどが初見。
リズ役の石橋杏実さん、きりっとしたダンスが良かった。
ダヴェンポート役の宮田愛さんは色気と哀しさがよく出ていた。
ボーレル夫妻の佐和さん、味方さんは知ってる役者さんでほっとした~
若者からベテランまでさすが四季の役者さんだと思った。
そしてガーシュウィンの音楽は心に響いた。

あの時代の厳しさはあまり伝わってくるミュージカルではなかったけれど、
未来への希望を感じる作品で、とても満足だった。

キャスト
ジェリー・マリガン        酒井大
リズ・ダッサン     石橋杏実
アダム・ホックバーグ     俵 和也
アンリ・ボーレル            小林 唯
マイロ・ダヴェンポート 宮田愛
マダム・ボーレル            佐和由梨
ムッシュー・ボーレル     味方隆司
オルガ         大岡 紋
ミスターZ              荒木啓佑

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