「千と千尋の神隠し」 博多座

2022年5月20日(金)

19時~  15000円  東宝

原作   宮崎 駿
演出   ジョン・ケアード

主人公の千尋は10歳の少女。両親と共に引越先の新しい家に向かっていました。
千尋たちがのる車はいつの間にか不思議な雰囲気の町へ迷い込んでしまいます。
その奇妙さから、千尋の両親は車を降りて、
どんどん奥深くに足を踏み入れるのでした。千尋はそのあとをついて行きますが、
なんと両親はいつのまにか豚にされてしまい――。
不思議な世界へ迷い込んだ10歳の少女、千尋の成長ファンタジー物語です。
(公式サイトより)

原作は映画館では観ていないけれど、テレビで放送があるたびに観ていた。
宮崎作品の中でも好きな作品のひとつだ。いろんなシーンを思うにつけ、
いったい舞台でどういう演出になるのだろう??? ワクワク
上白石姉妹はすごく好きな女優さんで、最近テレビでも頻出しているのでうれしい。
ということで、今回は萌音ちゃんの回をゲットしてみた。

舞台セットがすごい、ドライブシーンから不思議な世界までの期待を裏切らない。
ほぼ、映画のシーンを忠実に再現してあって、かなりお金をかけているのがわかった。
油屋は普通に温泉浴場のように描かれているけれど、実際は売春宿の設定だったとか?
あまりそういう感じではないので、子供向けにいいのかも。気にはならない。 
薬湯をいれる装置(管?)は古典的な装置でおもしろかった。
さすがに本物のお湯は使えないね。
食事シーンはどれも作り物で、ちょっと残念。まあ日に2公演したりするので無理か。

さらに、登場人物。人間でないものをどう表現するのか。
一番気になっていたのは湯婆婆、ビッグな顔はパーツを組み合わせて作成。
そう、ライオンキングの亡きムファサの顔?のように。←わかりにくいw
豚やカオナシ、坊、釜爺などは被り物でリアルに表現。
釜爺のたくさんの手足は大勢の人が動かしていた。
そう、リトルマーメイドのアースラのようにw
まっくろくろすけがすごく可愛かった!グッズにあったのかなぁ?

ジョン・ケアードの演出は素晴らしかった。原作を損なうことなく再現させていた。
出演者のキャスティングも見事で、特にカオナシの存在しない存在感?というか、
そういうものをダンサーで表現したのは感動だった。辻本さんで観たけれど、
菅原さんも観たかったな~~

パンフレットのあいさつ文をジョン・ケアードと奥さんの今井麻緒子さんが並んで
書いていたけれど、今井さん、事故にあったようで、詳細はわからないけれど、
今回の公演とつなげた思いを書かれていた。

ほんとに世の中どうなっていくのか、自分がどう生きていくか、問われている
時代だな。。


キャスト
千尋    橋本環奈、上白石萌音
ハク    醍醐虎汰朗、三浦宏規
カオナシ  菅原小春、辻本知彦
リン、千尋の母  咲妃みゆ、妃海風
釜爺    田口トモロヲ橋本さとし
湯婆婆   夏木マリ朴路美
兄、千尋の父   大澄賢也
父役    吉村直
青蛙    おばたのお兄さん

 

「カズオ」 福岡市立博多市民センター

2022年5月19日(木)

18時45分~ 演劇の映像を観る会

・二兎社「カズオ ~早変わり二人芝居~」(作・演出:永井愛、1990、2時間)

二兎社の初期の傑作。
大石静と永井愛が二人で12役を早変わりした、究極の二人芝居!
1984年初演。翌年改訂版が上演され、1986年にも再演された。
二つの家庭に起きた事件を登場人物全て女優二人だけで演じ分け、話題になった舞台。
頭の薄くなった銀行マンの父親を演じたかと思うと、不倫に悩むその妻になり、
ませた小学生を演じたかと思うと、嫁のすることに目を光らせる嫌みな祖母になる。
着替えの回数、50数回!預金獲得に奔走する父親たちや、
不倫やアルコールや宗教に走る母親たち。
それをクールに眺めながらも巻き込まれる子供たち。
登場人物の右往左往に笑いながらも、観客には見えない存在として描かれる
「カズオ」の姿に、ふと、怖くなる瞬間がある。
(薙野さんのレジュメより)

タイトルを聞いたことがあったので、調べてみたら、
2006年にK2T3の番外公演で観ていた。
おそらく、当時はこれが永井愛の作品とは知らずに、すごく感動したのだろうな。
小劇場で初めて観たのがK2T3だった、後藤さんを天才だと思った。
本公演も全部素晴らしかった。今も舞台に立ち続ける後藤さんを尊敬する。
カズオ、早変わりのお芝居であることは覚えていたのだけど、内容は・・汗
意外にヘビーな内容であまり笑えるお芝居ではなかったかな。
20年近く時がたって、観る側としてもいろいろ変わったからかもしれない。
それにしても、タイトルが「カズオ」なのが不思議だ。
演劇は不思議な部分があれば、とても記憶に残る。そういう効果なのかな。

また過去の素晴らしい作品を観たい。

映像を観る会は奇数月の第3木曜日に変更になりました。

 

「ラ・カージュ・オ・フォール」 博多座

2022年4月25日(月)

12時~  14500円  製作 東宝

作詞・作曲:ジェリー・ハーマン
脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
原作:ジャン・ポワレ
翻訳:丹野郁弓
訳詞:岩谷時子・滝弘太郎・青井陽治
演出:山田和也

イクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のオーナーの
ジョルジュ(鹿賀丈史)と、看板スターの“ザザ”ことアルバン(市村正親
は20年間同棲し、事実上の夫婦として生活してきた。
ジョルジュの24歳の息子、ジャン・ミッシェル(内海啓貴)が結婚したい
相手アンヌ(小南満佑子)とその両親ダンドン議員夫妻(今井清隆森公美子
が家に挨拶にくることになり。。。。。

何度か福岡に来ていた公演だったけど、初めての観劇。
実に面白かった! ストーリーは平凡ではあったけど、笑えて泣ける
ファミリーミュージカルだった。
ゲイのカップルがクラブを経営するのはいかにもありそうな話だ。
二人とも可愛くて、素敵で、ちょっと倦怠期ではあるけれど、いいな~と
心から思う。最初、ジャンがアルバンを隠そうとするところはとムッとした
けれど、自分も同じ立場になればそうしたかなと。
それでもジャンのためにふるまったアルバンは母親の鏡だ。
結局は出てこなかったジャンの産みの母親よりはるかに母性がある。
市村さんの作品はいろいろ観たけれど、映画でも一度こういう役を
したのを思い出した。コメディやシリアス、全ての役で愛があるんだな。
鹿賀さんは市村さんとの共演が多い気がする?けれど、実に独特の味がある。
とにかくかっこいい♪
ジャクリーヌ(香寿たつき)の役どころも重要、男前!
小南アンヌはとてもキュートだった。歌も上手いし、これからが楽しみだ。
ダンドン夫婦は超ベテランの2人。森くみさんはますます胸が豊満に???
いいお席でみたので、十分に役者の顔も堪能した。

秋には博多座ミス・サイゴンがくる。市村さん、待ってるよ~

キャスト
ジョルジュ   鹿賀丈史
アルバン(ザザ)市村正親
ジャン・ミッシェル   内海啓貴
アンヌ     小南満佑子
ハンナ     真島茂樹
ジャクリーヌ  香寿たつき
ダンドン議員  今井清隆
ダンドン婦人  森公美子

 

「甘い手」 北九州芸術劇場小劇場

2022年4月24日(日)

12時~  3000円  万能グローブガラパゴスダイナモ

作・演出 川口大

福岡、クツワダ高校は文化祭を一週間後に控え誰もが浮き足立っていた。
ある教師はクラスの演目が被ったことを知り、急遽内容を変更すると大騒ぎ。
サッカー部副部長は、ペットのウサギの容態が芳しくなく試合どころではない。
こっそり先生と付き合っている生徒は、彼の元カノが同僚の先生だと知り不機嫌。
自分のキャラに悩む教師、絶賛片思い中の男子生徒、伝説のチャーハンetc…
思惑は満遍なくこんがらがって、文化祭はぐいぐい近づいてくる!(こりっちより)

2020年からの再演。内容はあまり覚えてなかったんだけど、
観ているうちによみがえってきたよ。
実に熱い尾崎先生は健在!館山先生も相変わらず面白すぎ!
さすがガラパだな~ほとんどが同じキャストだったけど、
再演を感じさせない新鮮さだった。

去年、劇トツで優勝したということだ。それは見損なったのだけど、
歴代の優勝を北九州の劇団が占めていたのを考えるとうれしい限りだ。
同じく劇トツの優勝劇団、劇団ヒロシ軍のひろしさんが出演されている。
重要な主役でありながら、地味な男子高校生を演じているのが逆に際立つ。

アフタートークは飛ぶ劇場の泊さんと作・演出の川口さん、椎木さん、ひろしさん
の4人で。 ガラパとしての公演は北九州デビューということで、泊さんも
喝采を送っていた。ひろしさんは劇トツで2連覇したことをアピール。
来年のガラパの連覇を鼓舞した。
久しぶりの北九州はいい感じだ。新幹線の往復チケットがとりにくくなったけど、
この値段ならありかな。また北九州公演をチェックしていこう。

キャスト
尾崎豊    椎木樹人
館山絵り咲  横山祐香里
川崎一穂   山崎瑞穂
井端芽吹   柴田伊吹
北山小枝   石井実可子
北山ヒロ   西山明宏
森古田緑子  悠乃(劇団トキヲイキル)
羽美みさこ  野間銀智
熊野宗助   友田宗大
古賀純白   古賀駿作
木内早苗   脇野紗衣
日ノ出まゆ  杉山英美
野村世界   荒木宏志(劇団ヒロシ軍)

 

「舞台監督読本―舞台はこうしてつくられる」福岡市赤煉瓦文化館

2022年4月21日(木)

19時~ 演劇書を読む会

誰も教えてくれなかった舞台監督の職能の世界。
ミュージカル・演劇など舞台芸術の世界でよく聞かれる疑問、
「舞台監督って何するヒト?」。
プロデューサーと予算配分を話し合い、演出家のイマジネーションを実現し、
照明・音響・美術といった専門家を取りまとめ、
公演本番では舞台の建て込み(設営)からバラシ(撤去)までを主導し、
はては稽古から本番までの時間管理に小道具の調達まで、
舞台芸術創造と制作のあらゆるシーンに登場する舞台監督。
でもそれって、すべて舞台監督がやるべきこと? 
実は舞台監督たち自身も“自分たちの仕事の領域"に確信が持てなかったりする。
本書はそんな「舞台監督ってなんだろう?」という彼ら自身の議論がきっかけで
生まれた自己分析と検証の記録です。(薙野さんのレジメより)

★今回は、「舞台監督読本」の目次をもとにして、舞台監督の実際的な仕事について、
樋口友治さんのお話を聞きます。

<樋口友治さんプロフィール>
大分県立日田高等学校卒業、日本大学演劇学科中退。
青年座研究所、劇団蒼生舎入団、退団後横浜ボートシアター入団、
退団後道楽座立ち上げ
この間の主な関係作品は、俳優として、NHK連続ドラマ「はねコンマ」、
大河ドラマ「いのち」、「武田信玄」。舞台は、駅前劇場「雨」、
ニューヨーク演劇祭「小栗判官照手姫」、シアターコクーン
「バリ島版夏の夜の夢」ほか多数。この間舞台監督および制作、照明スタッフも兼任。
1999年より舞台スタッフを専業。
舞台監督として、「Miss Saigon」、「レニングラードバレエ」ほか多数。
演出部として、「ワルシャワ室内歌劇場」、「レニングラードオペラ」、「三婆」ほか多数。
2007年より日田市民会館パトリア日田専任舞台監督。
ホール制作作品に関わるとともに、五十田安希事務所「オフェーリア幻想」の
ヨーロッパツアー舞台監督、夙川座公演の演出、
国民文化祭障がい者芸術文化祭プログラム「島ひきおに」の演出など多数。
2020年より柳川市民文化会館の舞台部所属。


樋口さんは以前も市村さんの著書を読んだときにも参加していただいていた。
そのときはミスサイゴンのときの市村さんのお話をたくさんしていただき、
とても面白かった記憶がある。
今回は『舞台監督の仕事』にスポットをあてる。
役者さんもやっていたとは知らなかった。テレビにも出演されていたらしい。
ロマンスグレーのとても素敵な方で、気さくだし、スタッフにも
愛されているんだろうなと想像できる。
今は柳川市で舞台を作っていらっしゃると聞く。
一度見にいきたいものだ。

さて、舞台監督、ミュージカルでは歌や演奏なども加わるので膨大な数のキューを
出す必要があると聞いて、クラクラした。
舞台の全てに関わって、責任を負い、それでいてあまり表には出てこない舞台監督。
んーーーそれでもやりがいを持ってされていることに頭が下がる。
華やかな舞台の裏では数多くのスタッフが働いている。
目立つ役者に目がいきがちだけど、全体をできるだけ見るようにしたいと思う。
それでも、井上芳雄ちゃんや本田美奈子ちゃん、市村さんなど
雲の上の役者さんのことを話してくれた樋口さん、ありがとう~~~(^^)

 

「ピアフ」 博多座

2022年4月8日(金)

12時~  13000円  製作 東宝

作  パム・ジェムス
演出  栗山民也

エディット・ピアフ―本名エディット・ガシオンはフランスの
貧民街で生まれ、路上で歌いながら命をつないでいた。
ある日、ナイトクラブのオーナーがエディットに声をかける。
「そのでかい声、どこで手に入れた」
「騒がしい通りで歌っても、歌をきいてもらうためよ!」
“ピアフ”―“小さな雀”の愛称がついたエディットの愛の歌は
たちまち評判となる。
華やかで順風満帆な人生にも見えたピアフだが、私生活では
切実に愛を求めていた。
ピアフが見出し、愛を注ぎ、国民的歌手へと育てあげた
イヴ・モンタンシャルル・アズナブール
ボクシング・チャンプのマルセル・セルダン、
生涯最後の恋人となる若きテオ・サラポ・・・

最愛の恋人を失った時も、病が身体と心を蝕んだ時も、
エディット・ピアフは愛を求めて、マイクに向かい続けるのだった。
(公式サイトより)

しのぶさんの演技は大好きだけど、歌?はあまり期待していなかった。
いやいやいや、すごかった!技術的に高いというわけではない。
歌のうまさは、共演していた彩輝なおの方がはるかに上手だった。
しかし、心の強さというか魂の叫びというか、とにかく心に響いた。

恋多きピアフの一生はどうしても大竹しのぶのプライベートと重なる。
恋のパワーは全てを凌駕するんだな~
そのときそのときの自分が一番必要としているパートナーは変わっていく。
マッチョだったり、ひたすら優しい人だったり。
でも、一番ほっとしたのは旧友というかバディというかトワーヌとのやりとり。
梅沢さんは初演からずっと一緒らしい。
最後までエディットに寄り添ったトワーヌは一番の理解者だろう。
「あたしが歌うときはあたしを出すんだ、全部まるごと」
いいセリフ。”歌う”を”生きる”に変えたら?すごく共感する。

同じ年とは思えないしのぶさんのパワーをしっかりもらった一日だった。

キャスト
エディット・ピアフ    大竹しのぶ
トワーヌ         梅沢昌代
マレーネ・ディートリッヒ 彩輝なお
マルセル・セルダン    中河内雅貴
ブルーノ    前田一世
イヴ・モンタン 竹内將人
テオ・サラポ  山崎大輝
ルイ・バリエ  川久保拓司
シャルル・アズナブール  上原理生
ルイ・ルプレ  たかお鷹
看護婦他    松田未莉亜

 

「笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-」 博多座

2022年3月24日(木)

12時~  9500円  製作 東宝

脚本 ロバート・ヨハンソン
音楽 フランク・ワイルドホーン
歌詞 ジャック・マーフィ
翻訳・訳詞・演出  上田一豪

1689年、イングランド、冬。
見世物として口を裂かれた少年グウィンプレンは興行師ウルシュスに
赤ん坊のデア(盲目)とともに拾われ、育てられる。
興行に加わった2人は運命の歯車に翻弄されていく。
「本当に醜いのは、刻まれた貧者の笑顔か、それとも富める者の嘲笑か。」

完璧なキャスティング!とてもおもしろかった。
そして私にとっては主役は山口ウルシュス♪
まさかこんなに出番が多くてセリフが多くて歌が聞けるなんて。。
感動した~~涙
いつものように前知識なしで観劇したけれど、とてもわかりやすく
テンポのいい話で退屈するところがなかった。
ウィンプレンやデアの清らかな心はありえないくらい感動を呼ぶ。
どうして何も恨まずこんなに優しいのか。やはりウルシュスのおかげだろう。
演技も良かったけど、歌最高だったな~ 

ウィンプレン役の浦井さんはとにかくかっこよくて、デアもすごく可愛い。
キャスト表が見当たらなかったけど、デアはたぶん熊谷さんだと思う。
ジョシアナ侯爵の千弘ちゃんは本当にぴったりな役だ。
勝気な顔の下に心細い部分を隠している。本当は素敵な女の子。
そして吉野さんのムーア卿、本当はダンスが観たいけれどその立ち姿も
最高にかっこいい。
禅さんもすっかり落ち着いて、こういう役がはまり役になってきたね。
他にはアン女王の内田さんがかなりインパクトが強くて、面白かった。
歌がすっごく上手い!憎々し気な演技と歌にひきこまれた。

昔の話だけど、きっと実話に近くて日本でも同じように身体の不具合を見世物
にする話を聞いたことがあったな。
辛い話だったけど、愛にあふれていて、とてもすてきなミュージカルだった。

また山口さんの歌を聞きたいな。

キャスト
ウィンプレン  浦井健治
デア       真彩希帆
         熊谷彩春
ジョシアナ侯爵  大塚千弘
ムーア卿     吉野圭吾
フェドロ     石川禅
ウルシュス    山口祐一郎
ドクターコンクエスト 港幸樹
ワペンテイク     上野哲也
フィービー      宇月颯
ヴィーナス      清水彩花
アン女王       内田智
リトル・グウィンプレン 土屋飛鳥、ポピエルマレック健太朗、松浦歩夢

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