「女の一生」 博多座

2022年11月25日(金)

11時~  7000円  松竹

作  森本 薫
補綴 戌井 市郎
演出 段田 安則

明治38年戦災孤児の布引けいは堤家の手伝いとなった。
当主は亡く、妻のしずが義弟・章介に助けられながら、過ごしていた。
けいは、しずに重宝がられ長男・伸太郎と結婚した。
しかし、本当は次男・栄二にほのかな恋心もっていたのだった。
けいはしずに代わって家の柱となっていく。
責任の重みに耐えながら、けいはその「女の一生」を生きていった。
時は流れて昭和20年・・・。二つの大戦を経る激動の時代を生きてきた
焼け跡の廃墟のけいの前に、栄二が再び戻ってきた。
過ぎ去った月日を二人はしみじみと語り合うのだった。
(公式サイトより)

スタートは昭和20年、焼け跡の家の前から。
けいと栄二が再開するシーンから。
以前、「演劇の映像を観る会」で杉村春子の「女の一生」を観たけれど、
内容はほとんど覚えてなくて、作品当時の世情からはとても革新的な
女性だったと記憶しているような。。。
それにしても、古い作品ではあるけれど、戦時中、戦後の時代をたくましく
生き抜いたけいにはとても感動した。
現代であれば、そこまで雇先に義理をたてる必要はないと思うけれど、
当時であれば、これが精いっぱいだったのだろうな。
けい役の大竹しのぶは実際にもとても強い女性で、女優としても母親や
妻としてもすごい女優さんで、それが演技にも表れている。
こないだ、「ピアフ」を観たときも彼女にぴったりの役だと思ったけれど、
この布引けいの役も大竹しのぶが適役だと思った。
最近はドラマでもよく大竹しのぶを観ているけれど、
若いときからこの歳になるまで、長く長く女優をやれる人は本当の女優だなぁ。
まだまだ彼女を観てみたい。
演出と出演の段田さんはさすがという演技でとても良かった。彼はいろんな
役ができる。高橋さんもドラマよりは舞台の方が好きかもしれない。

博多座で、やっと自由に食事ができるようになった。
よきよき♪

キャスト
布引けい   大竹しのぶ
堤 栄二   高橋克実
堤 伸太郎  段田安則
堤 総子   西尾マリ
堤 ふみ   大和田美帆
堤 知栄   森田涼花
刑事一    市村新吾
刑事二    河合穂積
女中 清   大野梨栄
職人 井上  森本健介
野村 精三  林翔太
堤 しず   銀粉蝶
堤 章介   風間杜夫