「チッタチッタの抜け殻を満たして、と僕ら」 男女共同参画センターはあもにい多目的ホール


14時〜 1800円 ゼロソー

作・演出:河野ミチユキ

ゼロソーの松岡優子さんの舞台生活30周年記念公演の第3弾。第1弾と2弾は観れなかったけど最後に滑り込み!
去年の劇トツでその片鱗を見せたチッタチッタ。哀しくも切なくて楽しく心がほっこりする作品。

舞台はある家の和室。たぶん来客用のお座敷。私の実家にあるその部屋は普段使うことないのに、一番いい場所にある。
このもったいない部屋は日本人のおもてなしの心だと思うのだ。 おっと脱線。。w

お盆に亡くなった親友を偲んで集まった友達、りょっけとかバーニーとかあだ名で呼び合う仲。
だからこそ亡くなったチッタチッタも愛すべきあだ名だったんだ。
なぜかそのチッタチッタがいきなり出てきていろいろ絡んでくる。いくらお盆だと言ってもね〜〜〜(^_^;)
しかも母親には見えていないってのが母目線な私にはカナシイ。

知的障害者であったチッタチッタをとりまく友達、家族とのお盆悲話。 
作者の河野さんによるとコメディだということだけど、笑っていいものかどうかちょっと悩む部分ではある。

東京でみたセレソンDXの「くちづけ」を思い出す。あの登場人物たちもけなげに生きていた。
でもやっぱりうまくいかないところが多かった。本人たち以上に家族の苦しみを抱いている。

「素敵じゃないか!」と同じくタブーに挑む試みに感動する。本人にそんな気負いはないのかもしれないけど。

あと地元牛深の妖怪、アマビエや油すましを登場させるなど、面白い演出が各所に。

私はこれを観て良かった。そしてもっとたくさんの人に観てほしいと切に思う。やっぱり演劇っていい。