「じゃじゃ馬馴らし」 映画

teru10162018-04-23


2500円 蜷川幸雄シアター2

T-ジョイ博多で、蜷川さんの三回忌追悼企画があっている。
「NINAGAWAマクベス」は先日、鳥栖で観たし、「身毒丸」はDVDを持っているので、
観たことのないこの作品を観ることにした。

これは喜劇だということで、他の2作品より楽しいものかな?
蜷川さんの好きな若い俳優さんがたくさん出演してるし。わくわく。。。

若くてイケメンな数名がメインキャストや脇を固めている。
オールメールだけど、パッと見、女性にしか見えない人もいる!!
だけど、よく顔の区別がつかない・・・みんな似ている。
そこへいくと、筧さんとか、猿之助さん(旧亀治郎さん)は個性があってすごいわ。
8年前の作品だけど、きっと今でもこの舞台はやれると思う。

パドヴァの資産家の娘キャタリーナ(市川猿之助)は勝気なじゃじゃ馬として知られ、
正反対の妹ビアンカ(月川悠貴)には求婚者が数人いたが、父親は姉より先に妹を結婚させないと公言していた。
ある日、街を訪れたルーセンショーが(山本裕典ビアンカに一瞬で心を奪われる。
一方、事の次第を聞いたペトルーチオ(筧利夫)は持参金を狙ってキャタリーナに求婚し、
彼女の意向を無視して強引に話を進めていく。(公式HPより)

上記があらすじだけど、実はこれは劇中劇の形で上演されていて、もともとは酔っぱらいの貧乏人を
実は王様なのだ、と騙すために、いろいろ行ういたずらの一つだったのだ。途中、私も忘れていたけど。
この騙されてた男がこれまた騙している女房(実は男)と二人で客席に座って観劇している。
そして最後にまた舞台に二人であがってまた演じるのかと思ったら、カーテンコールの挨拶だよ。
この酔っぱらいの役目は、なんだったんだろうか???

劇中劇だから、やたらとペトルーチオのセリフが仰々しいのかなと思っていたけど、
これは筧さんだったからなのかな。そういえば、第三舞台で観たときもこんな風だったね。
それにしても、猿之助さんのキャタリーナは圧巻だった。大柄で顔もパーツも全て大きいんだけど、美しい!
意外にウエストも締まっていて、縦ロールの金髪、きりっとしたメイク、ゴージャスドレスは
女性以上に女性らしい!(じゃじゃ馬なんだけどね)
おまけに歌舞伎仕込みの目力のすごさったらない(ペトルーチオに振り回されてはいたけどね)
存在感は衰えなかった。そして最後には残念ながら調教されてしまうのだ。
この結末はちょっと不満だったけど、シェイクスピアの時代ではしょうがないか。
月川さんのビアンカは無表情だけどこれまた謎の美しさを醸し出している。
ルーセンショーとのいちゃいちゃ具合は男同志とは思えぬドキドキ感があった。
二人とも癖になりそうな役だったなぁ〜 というかはまりすぎでしょw

帰って「身毒丸」のDVDも観ようとしたら、「ロミオとジュリエット」が見つかったのでそちらを先に観た。 
蜷川さんの舞台は喜劇も悲劇もパワフルだったな〜〜 追悼