「骨と軽蔑」博多座

2024年3月28日(日)

12時半~ 12500円  KERA CROSS

作・演出  ケラリーノ・サンドロビッチ

手練れの女優7人と一緒に辛辣なコメディを作ってみたい。
会話劇だ。会話、会話、会話。今は一応コメディと呼んでおくけれど、
作品を占める笑いは苦味の強いものばかりになるかもしれない。

公表されたビジュアルの通り、「居並ぶ墓石(の絵)を前にして
楽しそうに笑う女たち」がイメージだ。そんな不謹慎を
笑ってしまえるような舞台になるといいなあ。
今回は派手な仕掛けは使わないつもり。彼女たちの芝居が仕掛けだ。
(公式サイトより)

ケラさんの言うとおり、素敵な女優7人の会話劇だった。
シンプルなチェーホフ風な屋敷を舞台にその屋敷内外を表現していたけれど、
時々ごっちゃになるのがまた可笑しい。
ナイロン100℃の舞台は難しくよくわからん!というものが多いけれど、
今回の舞台(ケラクロス?)はとてもわかりやすいキャラクターが多くて、
各人に思い入れすることができた。
ストーリーテラーのネネの誘導ですんなり物語に入り込むと、
個性的でぎくしゃくしているマーゴ、ドミー姉妹と母親グルカの
関係性を模索していく。
世の中によくあるある家族のようで、姉妹でも敵対している感じや
親子でも信じてない感じがうっときて苦しい。
グルカと秘書のソフィーは夫が亡くなる前と後ではがらっと関係が変わって、
なんだ?という感じ。一番わからなかったのがソフィーかな。
ミロンガは沈着冷静なイメージだけど虫wもやる。
この虫の意味するところ、最後までわからなかったww
ナッツ!もう可愛くて抱きしめたい。もともと小池栄子は好きな女優さん。
衣装もセリフもいいし、マーゴ大好きな様子が愛しくて健気。
宮沢りえのマーゴは圧巻だったな。野田さんの舞台のりえちゃんも素敵だけど。

北九州でなく博多座に来てくれて本当に嬉しかった。

キャスト
マーゴ   宮沢りえ
ドミー   鈴木杏
ネネ    犬山イヌコ
ミロンガ  堀内敬子
ソフィー  水川あさみ
グルカ   峯村リエ
ナッツ   小池栄子