「チェックポイント黒点島」 イムズホール

19時〜 4800円 燐光群
チェックポイントというのは検問所のこと、そしてチェックポイントチャーリーとは旧東西ドイツの境界にあった検問所の愛称らしい。なんともかわいらしい愛称だが、現実はとんでもなかったようだ。舞台中央に自由に動くことができる小屋がひとつ。公演パンフにあった実際のチェックポイントチャーリーと一寸も違わず!ここを中心に非日常な世界が広がっていく。3人のヒロコを使い分けるのが主役の竹下景子、同年代の女優だし、もともと好きな役者だ。ただTV以外で見たことがなかったので、舞台はどうだろう?と思っていたが、実際よりも大きく見える女優さんだ。とてもきれいだし。ただあまりに清純なイメージが強くて、インパクトに欠けるのが残念だった。まあ、好みもあるだろうから彼女を高く評価する方もいるだろう。渡辺美佐子という、もっとすごい大御所も出ていたが、彼女は最初のあたりで台詞を失念してしまった。私は地元の公演でかなり噛む役者を見ても「あらあら・・」くらいの反応なのだがここまでの大女優にやられると、テンションが下がりきってしまう。かなりショックだった。まあ、そういう感じで最後までいってしまったものだから感想も推して知るべし。内容や坂手演出は新聞等で報道されているようにレベルの高いもので、地元の役者や演出家には大いに刺激になったと思う。日本には国境がないせいか、ピンときにくい舞台だったが、大学生のロックアウトで少し理解できたように思う。今の学生はそれも理解できないのではないかな・・・