「消す癖」 熊本県立劇場特設ステージ

teru10162009-03-01

13時〜 2000円 熊本リージョナルシアター
久々の松岡優子さん、お芝居で彼女を見るのはまじで数年ぶり♪ いつものように県立劇場の舞台の上にしつらえらた特設舞台。 今回2バージョンあるのだが、舞台装置もオールとっかえらしい。 私は宇佐美演出バージョンで観た。  松岡優子、高岡浩志の2人が出演。 宇佐美氏もラストで黒子のような出演シーンがあった。 内容は4パターンの二人芝居。 もちろん男女がらみなのだが、会話を聞くだけでは普通の男女の会話で特別変わったところはないのだが、演出方法が奇抜。 長細い舞台を中央はさんで両側に客席。 舞台の中央に分離帯のような白い砂がひかれている。 真ん中にそれをまたいで簡単な門のようなもの。 これに布をかけてスクリーンにもするのだが、あちこちにちらばる白い布。 服のようでもある。 パターンが変わる度におちている白い服を着て、場面転換。 基本の格好は黒のシンプルなシャツ+パンツでこれに白い服を重ねる。銀髪のカツラを両氏とも使用。一見異様ないでたちだけど、セリフはリアルで前衛的なところは何もない。 最初のパターンは女が顔中に包帯を巻いて出てくる。 ぎょっ・・・ 出張から帰った男「なんだそれ」不穏な会話が続き・・・消す。 会社のシュレッダーに重要書類をかけてしまった初日出勤の女は言い寄ってくる若い男にいらいら・・・消す。 映画を観ているわけあり男女。 妄想ふくらむ男と自殺を考える女は食い違い・・・消す。 旅館の若おかみと出入りの掃除屋(本工作員)はあやしいような誘うような会話を続け、若旦那を消す・・・が精神の混同。 こないだ読んだ江國香織の小説にあったような、自分を外から見ているような感覚。 ラストに電気が落ちると、床の砂がぼーっと浮かび上がり幻想的だたった。 50ほどしか客席を作っていなかったが満席で人気の高さを知らされる。 福岡ではちょっとなじみのないような舞台だったので、来てくれるといいなぁ〜