「トワイライツ」西鉄ホール

teru10162009-05-30

19時〜 共通チケット13000円  モダンスイマーズ
福岡演劇フェスティバル最後の演目となった。 モダンスイマーズ。 聞いたこともないし、単独で4000円のチケットを、なんでこんなに高いの??と訝しく思っていたら、とんでもない、こんなすごい舞台を観れるなら安いくらい。 小学生(もちろん大人が演じている)4人が野球カードのことで遊んでいる。 その雰囲気からドラえもんのシズカ、ジャイ、スネ、のび太風。 そこへちょっとお姉さんの歌子が登場し、カードで盛り上がる。 その後歌子の兄友久がでてきて、カードを破ったり殴ったりと陰湿ないじめ。 既に大人風な友久はたばこ、酒を飲んで、歌子からも疎ましがられている。 病気(実は精神病)の父親を看取った歌子は好意を寄せてくれていた隣に住む薫(前出の小学生ののび太)と数年後に結婚。 頼りのない薫が仕事をみつけないことや友久の金無心にいらいらして薫に「私、あなたと合わないのはわかっていた」といまさらなことを言う。 ここで暗転、もう一度最初の小学生の場面に戻り、同じ台詞、ただ薫役が替わって、おどおどとした感じから一転、マッチョで小学生にはとてもみえない堂々とした態度、その自信みなぎる態度で友久もねじふせ、歌子と強引に結婚。 起業し株で儲けるも友達(スネ)からも騙され、家に閉じ込められていいる歌子にも外へ出たいと言われいらいら。 「私、あなたと合わないのはわかっていた」 再び暗転、三人目の薫はみんなの人気者、道化役。 歌子が好きなのに友人に譲る格好となり、人に好かれていてチャンスもあるのに、それをつかめないもどかしさ。 そのあと時間軸が戻り、兄との関係でラスト。 あーそうだったのか・・・ と半分期待はしていたが期待通りなんてすごい(^^;;  もともと性善説支持の私は意味もなく悪い人っていないと思っているんだけどね。 多くに理解されないまま、ってのも悲しいし。 作・演出の蓬莱さんの優しさだったんじゃないかな。 登場人物は少なかったんだけど、あの内容をこれだけの時間内にまとめられたのはやっぱり蓬莱氏の戯曲力と役者の演技力だと思う。 全体的に暗いし(服も黒が多い)、楽しい話しではなかったのだが、私はものすごく良かったと思った。