「神様とその他の変種」 北九州芸術劇場中劇場

teru10162009-05-31

13時〜 8500円  ナイロン100℃
初ナイロン!ちらしがインパクトある。 折込の内側には真ん中に象。 周りには大震災にあったかのような汚れた役者たち。 表には外国人の男女の2人、ひきさいたような跡。 どんな内容? 動物園の隣に住むある夫婦の一人息子のところの新しい家庭教師(水野美紀)が来るが記憶喪失している部分が見られ、以前何をしていたのかが不明なところが妙。 そのせいか変な神サマ(ストーリーテラーっぽい)から「キミも神様なんだ」といわれてもきょとん。 ケンタロウ(みのすけ)は動物好きで一見無邪気な小学生だが、偏狭的な母親や辛辣な学校のクラスメートに対して心を閉している。 スズキサチオ夫婦(犬山イヌ子と山崎一)がケンタロウがサチオにしたこと(棒で顔を殴る)に対しての謝罪を要求に来る。 ここでサチオが先にケンタロウに何かをしたのだろうと気がつく。 サチオだけでなくさまざまな友達からいじめを受けていたケンタロウはその癒しを動物園の象たちに求めていたのだろうと思われる。 象の悪口を言われてサチオを殴ってしまったのだ。 家庭教師も実は昔、学校の先生でいじめにあって殺された(?)と思われる女子生徒のことを話す。 黄色のカップで飲み物を出すときの母親(峯村りえ)のぞっとするような表情はすごい。 またサチオの母の子どもへの思い、夫への思いもかなり鬼気迫るものがある。 母親の子どもへの思いはもちろん共感できることではあるが、自分だったら?と思うとなんだか怖い気もする。 ケンタロウの夫(山内圭哉)も何をやってるのかははっきりしないが、サチオの父親と同様、比較的常識人な感じだったのだが、最後のどんでんがえし(というほどでもないが)では浮気をしていたサチオの父と同様に、「あー男って・・・・考えがあさはか」と思ったものだ。 この狂気の中にあって、動物園の飼育係りのユウチャン(大倉孝二)は笑いをとる唯一のキャラで面白かった。 大倉さんは映画でしか観たことなかったのだが、実に魅力的な役者さんだ。 話は細かい部分もたくさんあったけど、テーマはやはり家族愛なのかな〜  ねじまがりの極地ではあるのだけど、思い当たることも数々あって観た人それぞれに染み入る話しだったと思う。 私は満足。 またナイロンは見たいと思う。 ただ!!なぜパンフレットは100部限定??(TT)