「とんでもない女」 エルガーラホール

teru10162009-07-28

19時〜 4000円(シアタークラブ会員) トム・プロジェクトプロデュース
川島なお美主演の話題作。 川島なお美ってきれいすぎるせいか割と私の知り合いには評判が良くない。 私もあまり作品を観たことはないのだけど、なんとなくツンとする感じなのよね。 今回、その評価撤回!!  彼女はすごい女優だ。 きれいなだけではできない演技を見せてくれた。 たったの3人芝居で台詞の多さには驚くのに、たぶん一言もまなかった(見逃したかもしれないけど) それだけでも『とんでもない女』  他の出演者は下條アトムと吉田羊。 下條アトムはTVで観ていたが、生で見るのははじめて、民藝出身なのね。 ベテランの俳優さんは見ていて安心。 味わいがあってよかった。 吉田羊さんは初めて観たけど、舞台からTV、映画と活躍の女優さん。人のいいのんびりした役にぴったりの子だった。 男(下條)は地元のしがらみの強い田舎に移り住んで、そこの出身の妻(川島)と暮らしていた。 選挙などの絡みがきなくさい最中に妻は、突然姿を消した。 三年後、男は今、別の女(吉田)と暮らしている。 若くて、明るくて、料理上手なのだが、すこしとろい感じがする。 しかし何より自分を愛してくれる女に満足の男。 結婚を迫られらているが、まだ離婚していない男は話しを進めることができない。 そんな中に突然、妻が戻ってくる。自分が出ていくという女に妻は同居を申し出る?? 誰もがあきれるとんでもない妻はある大きな事実を隠していた。 それを知った男は・・・・・導入は5年前の家庭の風景から、妻は親戚が夫に絡んでくるのがなぜか気にいらない。 口けんかの後、エプロンをはずし出ていった舞台が、暗転なしに現在の場面になる。 テンポがよくて、それぞれの場面が魅力的。 最初は圧倒的に強い妻より、夫の言い分のほうがまさに正当だと思ってたのだが、ラストのどんでん返しまでほんとに気がつかなかった。こんな妻がいるはずはない!!というか、 自分にはできないまねだ。 愛しているからこそ、出ていったと? 助けるために帰ってきたと? 女一人で稼げる、借金を返せるということも驚きだが、それもこれも、根本にあったのが差別地域意識。 「あなたは私がこういう地域の出身だとわかっても私と結婚した?」「なぜかみんなが受かる会社を自分だけ落ちる」いろんなことに合点がいく。 今でも根強く残る地域差別を避けることなくとらえた作品だと思う。 上演時間も2時間弱で長すぎず、短すぎず。 こういうお芝居をもっと地元の演劇人には観てほしいなぁと思った。 帰って川島なお美のブログをチェック、うわ〜〜可愛い人だ。 結婚したばかりらしくてラブラブな日記が多い。 芸能人の私生活にはちょっと興味はあるけど、どこまで本当かわかんないからね〜(苦笑)