「彼女のすき間」北九州芸術劇場小劇場

teru10162009-12-11

19時〜 2800円  飛ぶ劇場
劇場へ入ると洋風の建物の中。 ソファや調度品が中流っぽい感じ。 やたらと小さな窓やドアが多い。 光の入る窓ではない。 そこへ部屋着をまとってワインを持ったアキコ(内山ナオミ)登場。 全ての窓から人が顔を出し、てんでにしゃべる。 アキコは気がつかない。 不倫相手のタケシ(寺田剛史)が急に尋ねてくる。 そのあとにタケシの妻薫子(藤尾加代子)が追ってくる。 なんとか薫子を追い返したが、今度は地下室から息子のコウジ(脇内圭介)が出てくる。 秘密の通路から入ってきたらしい。 この家はアキコが両親と住み、夫リュウジ(有門正太郎)と結婚後も住んでいたが、いさかいの末リュウジはコウジをつれて出て行ったのだ。 不便な立地に立つこの家を嫌っているのに固執するアキコ。 40歳の誕生日を迎える彼女は何を考えているか・・・ 他にも「戸ノ上登ろう会」のメンバー4人、既に亡くなったアキコの両親、コウジの恋人など、けっこう出演者は多かったし断片的に回想シーンや全く別の次元に行ったりで、めまぐるしい展開だったけど、アキコ自身の思いが保守的なものから少しずつ解放されていくように向かうのが心地良かった。 内山ナオミさんの演技はすばらしい、あまりに自然すぎてアキコと同化している。 折にふれ飲んでいたあのワインは絶対本物だw それとは逆にわざとらしい両親の二人(加賀田浩二、木村健二)もユニークでおもしろい。 若い(新しい?)役者さんたちも何人かいたようだけど、元気があってピチピチしていた。 劇団はやはり常に開いていたほうがいい。 コウジ役の脇内さんは童顔だけどかなりのイケメンで最前列でラッキー♪ 40歳の自分が何にこだわっていたか、思い出していろいろ考えることができた。 それにしても、時間が全く気にならずいい公演だったな。 北九州まで行くのは迷うのだが、観てよかった〜v(^∀^*)