「かんしゃく玉」「オーバーペイ症候群について」 北九州芸術劇場 小劇場

teru10162010-09-19

14時〜 1350円  北九州芸術劇場リーディングセッションvol.16  
リーディングセッションを観るのは初めて。 リーディング公演とはいうものの、小道具もあるし、演技も大きいので台本を持っていなければそのまま演劇公演としても通じそうな勢いだった。 「かんしゃく玉」岸田國士作、舞台は後方に衝立のような壁、泥の塊があちこちに塗りつけられている 。布団がひかれているが、これも泥っぽいし、湿っぽい。 登場した女の服にも泥汚れ。 ここに若い男女が住んでるようだが、古い考えの男。 献身的でもありながら不満も感じる女。 泥団子を壁に投げつけなすりつけることで、うっぷんをはらす男女。 彼は2人で表現、同じことをしゃべるときもあれば正反対のことをしゃべるときも。 人間の二面性を表わしているのだろうか。 ほか4名の登場人物はあまり目立たなかったがカップルの引き立て役で好演。 全体的には良かったと思うが主題が見えにくい作品だった。 「オーバーペイ症候群について」岩井秀人作はどの部分がかんしゃく玉とリンクしていたのかわからなかったのだが、「かんしゃく棒」を急に「オーバーペイ症候群について」に変えたというお詫びを椎木樹人演じる「岩井秀人」がとうとうと説明。 先輩作家に台本を見てもらう部分もリアルでどこまで本当のことなのか。 先輩作家役の田中さんがとても良くて、このシーンは好きだった。 また配役A〜Fでオーバーペイ症候群のディスカッションをしている部分は非常におもしろく、事例を説明する面々の、具体的だけど一般的でない、あーそういうことあるある! という意識の説明はきっと岩井さんがいつも思っていることなんじゃないだろうかと。 最前列で椎木さんの顔を見ながら「やだ、ほんとにそっくり」と思ったのは私だけではないはずだ。 骨格もそうだけど、まるで乗り移ったような感覚があった。 パンフレットの挨拶文や「いわいひでと」で作った顔とか、もうおかしくておもしろくて、岩井さん、最高!  あ、感想になってないし(^^;)