「プラザ・スィート」 ぽんプラザホール

teru10162010-09-18

19時〜 2500円  演戯集団ばぁくう  
久々の公演。 赤坂のアトリエ戯座でないのは残念だけど、それでもリアルに上質な舞台セットには驚く。 アンティークな小物がいちいち凝ってるのだ。 明らかに海外のホテル仕様といった感じで電話も当時(1968年)の形なのかな。 ニールサイモンの作品は楽しい。 ばぁくうが上演するとさらにいい。 舞台はホテルプラザのスイートルーム719号室。 休憩をはさんで、2話。 まず第一話「ママロネックの客」結婚23年の記念日を祝おうと新婚初夜を迎えたホテルプラザにチェックインした妻カレン・ナッシュ(青木あつこ) 遅れて到着の夫サム・ナッシュ(佐藤順一) それぞれの気持ちと行動はすれ違いばかり。 同じくらい結婚してきてる私に言わせれば、まあいいほうじゃないかとw  ただ、カレンは確かにぶっとんでいるというか思い込みが激しく、鋭い部分と鈍い部分が同居している感じで、サムの浮気を疑ったところまでは良かったのだが、あとの行動は理解不能。 人って究極な立場になればどう行動するかってのはわからないものよね。 第二話「フォレスト・ヒルズの客」は結婚式を数時間後に控えたホテルの客室で、なぜかウェディングドレスを着たままトイレにとじこもる娘ミムシー(田中恭子) 客と金に執着し、娘を無理やりにひきずりだそうとする父ロイ・ハブリー(佐藤順一) おろおろする母ノーマ(中野弘子) 本人の望む結婚なのに、この行動が理解できない両親。 窓の外からとか入るとか、ドアを蹴破るとか強攻策にでようとする父親にマリッジブルーを告白。 あきらめた両親だったが、婚約者ボーデン(宮崎貴博)がかけた一言でミムシーは外へ。 結婚に関する笑い話2題といったところか。 身近にありそうな話題がとても共感を呼ぶつくりで達者な役者がそれをひきたてている。 佐藤さんは演出家として素晴らしい方だけど、役者をするのが大好きらしい。 二役は全く違うタイプの男性だったけど特長をつかんでの好演だった。 髪型も微妙に変えていて上手いなぁ〜  中野さん、相変わらずきれいでお上手! 青木さんもだんだん年齢を重ねてきてお嬢さん役を脱皮してきたようだ。 鏡見て「ほんとにおばあちゃんだわ」とか言ってたけどそれ説得力ないですからw  今度は田中さんがお嬢さんね。 いわゆる口語演劇ではなく、しっかり演じているのだけど、不自然でないのがちょっと劇団四季の新人とは違うところ。 ここの公演を見たあとはいつもほーっと夢心地になる。 基本がしっかりしているので安心して観れるということかな。 そういう意味ではボーデンくんはかなり緊張していてロボットみたいだったけど、これからきっといい役者さんになってくれることを期待します(笑) 佐藤さんは福岡・九州地域演劇フェスティバルのパネルトークにも出られたようで、少しほかの劇団とも交流をもって若いパワーをもらおうかということも言われていた。 逆にほかの劇団の人ももばぁくうを観て欲しいとも思った。