「壁裏ジェンガ」 ぽんプラザホール 

18時〜 600円  演劇創作館 椿楼  
初観劇、名前は聞いていたが今まで機会がなかった。 今回は、九州戯曲賞の最終選考にここの高橋氏が選ばれたということで興味があったのでちょうどよかった。  演劇祭の「夏の夜の夢」に出演の鶴田昇吾さんの脚本・演出。 鶴田さんは豆の花ということでかぶりもの?をしていたし、あまり印象に残ってなかったのだが、お笑い系のイメージのほうが強かったな。 20年以上前に高校の野球部でバッテリーを組んだ二人+女子一人、よくあるパターンというか、よく見る関係だが、バッテリー二人の気持ちのすれ違いや意地悪な部員の策略でリョウイチは壁の向こう側へ閉じこもる。 20年以上たった今もハヤトとスズはリョウイチを探し続けている。 過去から今までに何があったのか、それを探る記憶の旅に出発する、ハヤトの息子タケルとともに。。。  20年前の話と現代の話を別キャストで。その演出方法は面白かったし、魅力のある登場人物もいたのだが、超シンプルな舞台を戸外や家の中や壁の内外、記憶の中といろいろ使いまわしているので切り替えが大変だった。 高校野球に限らず若いときの友情にひびが入るなどはよくあることかと思うけど、それをジェンガにたとえて、要所要所で実際にやってみるのはおもしろかった。 この壁の中というのはどういう例えなんだろう? 20年前のままの姿ってSFだよね。 今でいうひきこもりとかウツ病とかそういう精神的な病気を示唆しているのかとも思ったのだが。。 影たちが数人で壁の通行人のようなことをしていたけど、笑っていいのか恐がったほうがいいのか・・・・必要性をあまり感じなかった。 役者さんでは記憶の案内人の松村宏美さん、現代のハヤト役をした高橋克昌さんがずば抜けてよかった。とくに松村さんは衣装もメイクも演技もすごく目立っていて、ほかの登場人物すべてがぼやけてしまったというか(^^;)  高橋さんの演技にも驚いたがボールを投げるしぐさも決まっていた。 脚本は予想以上に良かったが役者さんの技量がまちまちで完成度はもう少しだったかも。 次回は高橋さんの作品ということなので、楽しみにしています。 なぜかちらしがない・・・しかもHP等でちらしのデータもない・・・うーむ・・