「大系日本エクソダス」 ぽんプラザホール 

teru10162010-11-12

19時半〜 1800円 マニアック先生シアター
なんだかおどろおどろしいタイトルの公演だ。 最初にチラシをみたときは地味だな、でもマニセンらしいな、と思った。  なんの理由もなく鳥肌実の舞台を思い出した。 ちょっと偏見と誤解があるようだ・・ そもそもエクソダスってなんだろう? ウィキで調べると『エクソダス - 旧約聖書にある出エジプト記古代イスラエルも参照。転じて大量の国外脱出をいう。』ますますわからない。 とにかく見てみよう。 舞台の上に浮かんでいるような部屋のセット。 客席最前列だと見上げる感じになりそうだったので、少し後方より観る。 下手にはえらく高いところにピンク電話が置いてある。 鉄島トシオ(村井善幸)は電波の入らないラジオを聴いている。 察するに地球滅亡の時期なのか? やってきた男、木山中道(山辺隆人)はこの国を憂い、貴重な酒をトシオに飲ませ、孫の木山芽衣子(三坂恵美)と新しい国を創生することを示唆する。 同じ下宿に住む甘粕(小塩泰史)や下宿のおばさん、金田キク江(山口るみ)らとの酒盛りをなつかしく見ていたのはその後の未来の芽衣子(岩城朋子) 娘二人ツキ(田中星海)テル(市来ミカ)は体が不具であったり寿命が短かったり、コミュニティの外へは出られない。 そこへやってきた田口美和子(永幡桂子)と三島望(山口ミチロ)は、それぞれに野心がありそうで。 若き芽衣子の妖艶さと脱出後の芽衣子のしたたかさが客演二人によって非常に重厚に表現されていた。 若い芽衣子が祖父と同じく世界への危機感を持っているのが印象的で、軟弱そうな鉄島トシオを動かした力がすごかった。 上下のセットで時間差を表わし、間に碑を置いて歴史を記していく。 重く進んでいく中でほっと力が抜ける部分が結構あって助かった。 甘粕の格好が一昔前のヒッピー状態。 真面目そうな小塩さんがやるからまたおもしろい。 ツキは可愛らしくときどきとぼけたことを言って回りを和ませる。 美和子と望のやりとりも面白い。 突然下宿の畳下から銃が出てくるのも笑っていいのか驚くべきなのか・・ 私も随分長く生きてきたけど、見てきた世界と感じることがミチロさんとかけ離れているなとちょっと落ち込み。 すぐ立ち直るけどw ノモンハンアポトーシス、カスパーゼなどの用語の解説をしっかりパンフに載せていただきありがたかった。 難しく重かったけど、観客にわかってもらおうという演出を感じた。 今回も劇団の公式ブログで稽古の様子等を追っていってたので、それぞれの役作りの過程がある程度わかり、本番の公演のあらゆる部分にたくさんの手がかかっていることを実感した。 すごいな、演劇ってほんとにすごいよ。 マニセンますます頑張ってくださいv(^∀^*)
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