「奇跡」 映画 

1000円  
九州新幹線をテーマにした宣伝ばりばりの作品か?と思ったら意外にそうでもない。 とうの新幹線出てくるのはすれ違う一瞬だけ。 そんな華やかなシーンもなかったし、飽くまである兄弟とその周りの人々をテーマにした愛あふれる作品。 この前田兄弟、子役にしてもすごく慣れてるな〜と思ったら、どうもずいぶん前からTVなどで活躍している兄弟らしい(^_^;) 知らなかったw  親が離婚して母方と父方に引き取られた小学生の兄弟がそれぞれのうちである博多と鹿児島をつなぐ九州新幹線の密やかなうわさを聞いた。 『一番列車がすれ違うときに大きなエネルギーが出て、それを見た者の願い事がかなう』 もう一度4人で暮らしたいと思う兄は弟を誘って中間点の熊本で落ち合う。 それまでの経緯が興味深いエピソードとして語られる。 友人もひきつれて総勢7人のこどもたちは願い事をそれぞれ胸に秘めて新幹線が見えるトンネルの脇道を上る。 はたして願いは叶うのか。。。   神社にお参りするとか流れ星に祈るとか簡単なことでなく、お金も持っていない小学生が旅費をなんとか集めて一番信頼できる人を味方にして奇跡を起こしたいと行動する。 その熱さにとても感動する。 醒めている子供たちも多い中でなんとも子供らしいというか輝いていた。 自販機の下を探るとか習い事の月謝を使うとか、あと子供手当には。。参ったw  こんなことやって大人がわからないわけはない。 黙って見守るのもまた大人たちの大事な役目だと思った。 しかし、泊まるあてもないのによく熊本まで。。 あの老夫婦がいなかったら駅にでも野宿するつもりだったんだろうか? 家族を元にとか死んだペットを生き返らせるとか、可能性0のことであっても、この体験を経たことで向き合える自分をこどもたちはつかんだ。 そして可能性のある夢に向かっていく力も。 ロケ地である福岡は地元だし、鹿児島はつい先日旅行に行って鹿児島中央駅天文館通り、桜島など観たことにある風景に心なごんだ。 あのすごい量の灰には遭遇してなかったのでちょっと驚いたけど。 地元の役者さんも大勢出演。 山下さん(グレコローマンスタイル)はけっこう目立つ役で美味しかった(^^) メインキャストにオダギリジョー、大塚寧々、樹木希林橋爪功阿部寛長澤まさみ、などなどそうそうたるメンバーだったけど、みんなが兄弟と子供たちを引き立てようとしていていい作品に仕上がっていた。 余韻の残るステキな映画だった。