「人魚」 ぽんプラザホール 

teru10162011-07-30

19時〜 4300円(ペアで) 下鴨車窓  
ぽんプラザホールに入ると見慣れた舞台ではなく、フラットな床に細長く斜めに舞台を作っており、その舞台の手前に観客席を作っている。 なんて説明が下手なんだ。。。ま、いつもとちょっと違う舞台設定ですね。 その上手側に網にかかったような人が。。 さっそくこれが人魚だなと。 左側にテーブルと椅子、ちょっとした小物類。 ダイニングだな。 料理を運んできた女、向かい合って食べる男、普通に会話している。 あ、あれ?私これってもっと表現系かと思っていたよ。 普通にリアルな会話でほっとしたようなそうでないような。 この男女は兄妹、人魚の世話を押し付けられているらしい。 身の回りの世話等は妹(筒井加寿子)、ときどき散歩。。じゃなくて散泳?させるのは兄(河合良平) 二人ともうんざりしている。 妹は性格の悪い男(高杉征司)とつきあっており、これまた仕事を押し付けられている。 寝ていた人魚(川面千晶)が起きた。 ギョ・・スリット入で胸が大きく開いた色っぽいドレスにかかとの高いサンダル。 派手なメイク、低いどすのきいた声、汚い言葉使い、ひどい咳こみ。こ、これが人魚? その歌声に寄ってきた男たちを食べちゃうってのはまずいけど、人魚の言い分にも一理あるのがおかしい。 妹の恋人が人魚に言い寄って食べられるとか、ハエがたかるとか、占い師(大熊ねこ)の不吉な占いとか。 結局サーカスに売られることになった人魚。。。。 ときどきおちゃめなところを見せるのが可愛い。 占い師のおどろおどろしさはそのボンバーな髪形にもあったけど、この役者さんがとても上手だった。 白石加代子を思い出させた。 性格の悪い男は最低だった。 人魚を犯そうとして食べられたんだから文句は言えない。 しかし、最初から最後まで淡々と芝居をつづけた兄妹にも一目。 殺されたいやな男の血を掃除するのに、逆にモップで血を広げてるのが気持ち悪くてウッとなったけど、またこれが滑るみたいで、みんな歩きながらつるつるw  普通に物語なのだが、その独特の世界観を提供する。 小物にもこだわっている、香水とかたばことか洗濯ばさみとか毒薬?とか。 最初の食事シーンでは実際に皿に盛ったスープを飲んでいた。 たばこもたぶん本物。 リアルなだけに想像部分がひきたつ。 「いない」人も数々いて、実際は5人で演じているが村の住人の雰囲気も伝わってきた。 テンペストととの繋がりはわからなかったけど、普通に小さいときから絵本で観ていた人魚のイメージは全く覆されたw おもしろいな演劇。  アフタートークに作・演出の田辺剛さんとガラパの川口さん。 こういうものを作りそうにない温厚そうな丸顔の田辺さん。 初演から今回に至るまでの熱い思いを語ってくれた。 川口さんもすごくひきこまれたようだ。 観客には子供もおり、けっこう笑い声が聞こえていて驚いた。 小さいときからこういう作品に触れているといいのかも。 料金もリーズナブルで満足、満足(^^)v 追記。役名と役者名の繋がりはあてずっぽ。 パンフ書いてなかったのだが、出演順とあったので。