「テンペスト」 映画 

レディースデイ 1000円  
 関西の友人の熱烈プッシュ。 単館系だし、ノーチェックだったけど、サイトでの予告を見ると、おもしろそう!!! シェイクスピアの有名な作品。 以前、山田恵理香さんの演出、GIGAの公演で「ARASHI」は観たけどね。 あれは正直全く話がわからなかった記憶があり。 舞台装置とか演出とかは印象に残っているんだけど。 建設現場みたいに足場を組んでいたな〜  それをガンガン叩いていたな〜  プロスペロー役に大塚ムネトさん。 ミランダ役に猛者さんだったと思う。 表現がメインでストーリー性はあまり重要視していなかったようだ。 今回は話はとてもよくわかったし、非現実的な部分の表現がなんともきれいで心地よい。 友人は下鴨車窓の「人魚」との関連を示唆ていたが? はたして。  監督はブロードウェイミュージカル「ライオンキング」演出のジュリー・テイモア。 男前な彼女。 こだわりをとても持っている彼女。 なんだかわかるな、ビジュアル面、ヒーロー、ヒロインの美しさ、道化役の可笑しさ、主役の威厳。 うんうん、ライオンキングと繋がるよ。 テンペスト・・ミラノ大公のプロスペラ(ヘレン・ミレン)はその昔、自分と娘ミランダ(フェリシティ・ジョーンズ)を船で追放した実弟のアントーニオ(クリス・クーパー)らに復讐するために、彼らの乗る船を魔術の大嵐で難破させて自分の島へ漂着させる。 彼女の目的は殺すのでなく改心させることだったのだろうか。 妖精エアリエル(ベン・ウィショー)を使って怖がらせたりするしね。  また娘の恋人ファーディナンド(リーヴ・カーニー)にはとても優しくしかし厳しく。 エアリエルやキャリバン(ジャイモン・フンスー)には飽くまでも厳しく。 エアリエルは妖精らしくて幻想的でどきどきした。 真っ白で全裸のようだったし透きとおっていたし、そして空気のように飛んでいく。 映画ならではの技巧をふんだんに使っていた。 プロスペラのラストの大公らしい衣装で自分を貶めた男たちと相対し話す場面は貫禄があった。 人間は赦すことのできる唯一の動物か、憎んだり愛したりすることと同じように。 原作では父娘の設定だったらしいけど、私はすんなり母娘の話に入っていけた。 舞台設定がちょっとマンマ・ミーアにも似ていたし、娘の恋愛にここまで心を砕くのは母親ならではだと思うから。 しかし、ヘレン・ミレンの素晴らしいプロポーションには驚いた。 なんとんなく演劇っぽくて実に好みの映画だった(^^)v