「夢十夜」 青年センター

teru10162012-03-17

18時〜 500円  ことりっぷ劇場
好きな役者さんがたくさん出演する夢十夜、開始が6時なので、予約しなかったのだけど、ちゃんと当日券で入れた。 当日券の客は結構多かったみたいで席を増設してたようだ。 本当に有り難い、ダメ元で行ったのでなおさらうれしい。 三浦さんの作る、夢のSF短編10本立て。 「こんな夢を見た」ではじまる10本はどれもおもしろくて役者さが上手くて見ごたえたっぷり! 上演時間は2時間20分くらいだったけど、全くその長さを感じなかった。 彼なりの3.11の解釈を夢を通して見た感じがした。

「えんまでポン!」えんま大王(砂川道子)に地獄か天国行きかを判定される男(上瀧昭吾)。 いろいろアピールして無事に天国への門へ通されることになるのだが・・息がぴったりのかけあい、まさに夫婦ならではでは?でもやっぱり砂川さんの方が強そうなのは。。。笑

「汚染区域にて1」-完全封鎖- 男二人(手島曜、三浦としまる)はどうも鉄条網の中に閉じ込められている。 逃げ出そうとした先には防護服を着た者が銃を持って。。。あー・・・  あまりにリアルで生々しい。現実逃避させてくれない・・・

「日本占領1」-レジスタンス- 何かに対して(おそらく国家?)レジスタンス基地を各地に設立させた者たち(砂川、富田文子、田中基康)そこへ昔の知り合いで元自衛隊員(上瀧)が来る。 仲間になると思いきや・・・ 70年代の過激派を思い起こさせる。 砂川さん、富田さんかっこいい。 田中君の立ち位置も重要。

「汚染区域にて2」-そのつぎに大事なもの 男二人、重松輝紀、長岡暢陵ペア。 よくわからない会話だったけどなんかいい。 というか久しぶりの長岡さんの顔ばかり見ていた。ぽっ

「は〜い。世界大統領!」featuring ボルト君とワットちゃん 節電を意図してるのだろう、ボルトくん(上瀧)とワットちゃん(砂川)自転車で発電、日本全ての電力をまかなう。 その中で世界大統領(長岡)登場、傍らの女性(伊藤綾)は「もし世界が100人の村だったら・・・」を読み上げる。 軽いような、重いような。。(^_^;)

「汚染区域にて3」-最後のプロポーズ- ?のメンバーと女(峰尾かおり)閉じ込められた空間で割り切って生活をしていく。 女は男1(三浦)のほうが気になってたようだが、男2(手嶋)にプロポーズされて驚く。 極限の状態でのプロポーズは効果的なのだ・・・ 極限でこそ愛は重要。 紙切れのお金が役に立たないことを誰もが知っている。

「とびだせ! CEO」やっと雪絵さん登場!! しかもCEOになった夢を見たと。 CEO存在における経済効果を謳っていく。 時給720円(だったか?)のバイト員(田中)の素朴な疑問に みなが答える。 バブル時期の栄光を思わせる作り、あの時期は誰もが幸福な気分になっていたな〜・・・

「ドロボーより悪い世代」       記憶喪失(^_^;) 全く思い出せない、ごめんなさい。

「日本占領2」-カミカゼ- かつてのカミカゼのように革命は成功した。 その立役者の男(上瀧)は死んでしまったようだが、その亡霊に女(砂川)は問いかける 。これで良かったのかと。 かつての同士との再開を喜ぶ女ではあるが・・・・  かっこいい演出。 上瀧さん、上手で3人のやり取りを聞いているだけなのに、存在感はちゃんとあるのがすごい。

「汚染区域にて4」-帰郷- プロポーズを受けた女は身ごもっていた。 そしてその夫は鉄条網の外にある地雷を踏んで死んだ。。 彼女のために。それをわかっていた男(三浦)もまた外へ想いをはせる。 ここから出るということがどんなに厳しいことかを女に諭しながら・・・・  もう涙。 妻と子供のために死ねるのか男は・・・そして子供を身ごもった女の強さを久々に観た。

3.11の地震原発による汚染拡大を明らかに意識した作品でその勇気に感動する。何が重要なのか、何が多数を幸福にするのか、そして未来は期待できるのか・・いろいろ、いろいろ考えてしまう作品だった。、三浦さんありがとう、役者のみなさんありがとう。