「西の桜」 西鉄ホール

teru10162012-03-18

14時〜 1500円  劇団HIT!STAGE
おなじみ佐世保の劇団、その素朴な作品とひたむきな役者さんがとても魅力的だ。 劇団員はそう多くないようだけど、以前みた、「よく学ぶ遺伝子」や「白波の食卓」など、血縁関係を特に前面に押し出す作品が多い。 心理表現も多彩。 少しSFがかっているところもいいと思う。 ゆるやなかマイムっぽい動きも何かを表しているのだろうか。 導入部分でひきこまれる。 舞台全体の雰囲気がいい。 佐世保弁なのか長崎弁なのかわからないけど、私が小さいときから使っていた言葉。 理屈でなくて脳に滑り込む。 懐かしい・・・そうそう、この二人だ、という女優さんが舞台にいる。 最初の状況把握には少し時間がかかった。 佐世保が舞台、それだけは基本なのだけど、今回は佐世保の米軍基地も主題に取り込まれていた。 この作品では合意の上のできごとだけど、合意でない?出来事も過去にあったと聞く。 信じがたいことではあるがそれは佐世保に限らず日本中どこでもありうることだ。 閑話休題・・・
佐世保在住の小野家の出来事、小野勇三郎(ミント:子供時代)の亡きあとの家族の出来事。 勇三郎の母すみ子(田原サチコ)のとんでもない人生を勇三郎の子供たちやその従姉妹たちが懐かしく、苦しく、楽しく語る。 メインキャストは勇三郎の息子の嫁、小野瞳(森タカコ)と兄勇一郎の娘、小野翼(真島クミ)  かなーり複雑な家族環境もだんだんわかってくるにつれおもしろくなってくる。 そしてその問題の根源が明かされたときには本当に驚いてしまった。 
佐世保は身近な地区だったけど本当にこんなことがあったのだろうか? フィクションだろうか? 今回も作、演出の森さん、田原さんが出演されていて、何役もされるのは大変だろうなと思った。 もっと役者が増えれば専念できるのではないかと。 それでも、長時間ではあったけど、とても面白かった。