「あゆみ」 イムズホール

teru10162012-04-19

19時〜 共通チケット15000円 ままごと 
いよいよ福岡演劇フェスティバル2012開幕の作品。 2011年に「わが星」で岸田戯曲賞をとった柴幸男の2008年初演のもの。  うわ〜〜〜またそうきたか、という感じ。 ちょっと幼い感じのお揃い風の生成りのワンピース(ジャンスカみたいな)を来た女子8名がセリフをそろえたり、動きをそろえたりで、そのテンポ良さが心地よい。 「わが星」でびっくらこいたのだけど、それを思い出しながらなんとか今回はついていけそう。 「初めの一歩」つまり赤ちゃんが生まれて2本足で歩きだすとき1歳前後ね。 そのときの話からスタート。 わが子の最初の一歩??覚えてない。。。 自分?もちろん覚えてないw  小さいときの「お母さん、お母さん」とまとわりつかれていたときの感覚。 「欲しい、欲しい」とねだられたときの切れ方。 ネタのいろんなシーンで覚えている自分のそれと重ね合わせる。 あゆみ、あみちゃん、あーちゃん。 いろんな呼ばれ方でここに自分が存在する。 これが生の最初の一歩。 何も舞台装置のない状態でいろんなシーンを演じる。 キーグッズはシューズ。 みんなお揃いの赤系のシューズを履いているのだけどこれを脱いでいろんなものに変えちゃう、携帯だったり、傘だったり、本だったり。 そして唐揚げ。 子供って好きなんだよね、唐揚げ。 子どもの笑顔が見たくて唐揚げを揚げ続けたな。  小さいときの友達とのやりとりだとか、就職して後輩と飲んでべろべろになっておんぶしてもらうとか、そんなときに小さいときに親におんぶしてもらった記憶がよみがえるのかな。 胸が詰まったのはお母さんが危篤になってあゆみを連れて電車で帰るシーン、私も母が泣くのを見たのが祖父が死んだときが初めてだったから。 本気で頭をどついたり、泣きわめいたり、人間臭いと思った。 より自分に近い感じ。 「わが星」がちょっと現実と遠いイメージだった分、私にはこちらのほうが好みの作品だった。 演劇的にも、相当稽古をつまないとこの絡みの動きは止まってしまうのではないだろうか? 飛びぬけた美人がいるわけではないが、いろんなタイプの女の子がいて見比べるのもおもしろかった。 私は憧れの君をやったボーイッシュな女の子が好きだった。 これからどんな作品を作っていくのか気になるところだけど、もしこちらに来てくれるのであれば見続けていきたい。 そんなままごとであった。