「熱海殺人事件 売春捜査官」 西鉄ホール 

teru10162012-05-04

15時〜 共通チケット(15000円) 劇団上町クローズライン
作:つかこうへい 演出:宇都大作
福岡演劇フェスティバルの公募枠作品、審査はもちろんあったと思うので選抜された作品ということで期待が高まる。 鹿児島の劇団らしい。 このシリーズは先日キャナルシティ劇場で岡村俊一演出のもの『熱海殺人 NEXT』と、数年前に、本家”北区つかこうへい劇団”の黒谷友香主演のものを観た。 しかも2回。 黒谷友香山崎銀之丞の濃さには驚いたが、はたしてこの劇団の伝兵衛はどうなのだろう? 
かなり美形の木村伝兵衛(春田早希奈)とお坊ちゃん風の熊田刑事(原田耕太郎)顔の大きな容疑者大山金太郎(米田翔太)そして顔の濃い戸田刑事(宇都大作) しかし、伝兵衛の男前ぶりには驚いた、ちらしより実物のほうがうんと魅力的。 例の早セリフも多少失敗はしたけれど概ね完璧に仕上げており、熊田をエラそうに誘惑する態度もなまめかしい。 戸田刑事はハゲでホモというひどい設定だったけど、なかなかに魅力的なキャラだった。 熊田刑事は好みの顔立ちではあるが、若いイメージが強くてもう少し熟年のキャラがよかったかな。 演出もつかさんの売春捜査官をほぼ同じで、その出来栄えはとても良かった。 女性差別や、在日朝鮮人問題、はては性嗜好までこれでもかと苛めまくる。 お金、名誉、誇り、人間の尊厳をゆさぶる。 怒号のぶつけあい、客席のサクラには殴ってキス、花束で殴り散らす、ラストの警視総監への電話、カーテンコールで煙ののぼるタバコにスポットをあて、つかさんへの追悼。 とても魅力的な舞台だった。 
アフタートークをすごく聞きたかったのだが、次の予定が押しており中座した。 他の人の話を聞いて羨んだ。 当日パンフとして梁木さんのつかさんに関する新聞連載記事があった。 かなり読み応えがあってありがたい。「熱海殺人事件 モンテカルロイリュージョン」が観たいな〜