「だから演劇は面白い!」演劇書を読む会

19時〜 赤煉瓦文化館
とても読みやすい作品だった。 演劇プロデューサーという雲の上の人の話なのに、ぐいぐい引き込まれるのは同じ女性でそんなに若くはなくて、結婚したこともあり、子どももいるというところで、親しみやすい感じを持ったからだ。  しかもネットでみた北村明子さんは優しそうで柔和な感じで、とても書いてあるような厳しいイメージがない。  最初が女優で、夢の遊眠社で制作に加わり、野田さんをプッシュして、さらに野田マップ、シス・カンパニーの設立という展開において、一切の赤字を出していないという脅威の企画、実践力に驚く。  どんぶり勘定体質の演劇界にあって、大事な指針を示している方だと思った。  周りを見てもなかなか芝居で食べていくということができにくい状況の中で、希望の光ではないのだろうか?  仕事と演劇というテーマに関しては、サミット等でも論議されているようだけど、難しいのが現状なのかな。。  口出しできる立場ではないのだけど、いい役者さんがバイトで疲れる様子を見聞きすると辛い気持ちになる。  地元でもいろんなプロダクションがあり仕事の紹介もあるようだ、そういうところに所属するのを潔しとしない人もいるのかもしれない。  劇団四季の戦略と比較していろいろ考えをめぐらせた。  舞台中心でメディアには極力出ない四季は舞台人としての究極のプロにはなるかもしれないけど、ファンを増やすという意味では、北村さんの「舞台で力をつけてメディアで売る」という戦略の方がかしこいような気がする。 あっちに脱線、こっちに脱線した読書会だったけどとても面白かった。 
次回は8月第3水曜日、課題書は「血は立ったまま眠っている」寺山修司