「家出」/「憑依」 大野城まどかぴあ 小ホール

teru10162013-01-11

19時〜 招待   
「家出」作:谷岡紗智 演出:伏見美穂 「憑依」作:川津羊太郎 演出:百瀬友秀  第4回、九州戯曲賞大賞受賞作品である。 今年初のまどかぴあ観劇はご招待だ。 今年一年もたくさんのいいお芝居が見れることを期待して会員を継続した。 それにしてもこのちらしのインパクトは高い。
「家出」小ホールの中央にはベンチ、大きなカバンを置いた相沢(緒方敬子)が座っている。 そこへ村田(中崎正人)登場。 ト書き朗読はばぁくうの中野弘子さん。 現代風の若者で、しゃべり方や家族などへの不満を言いあい、互いに家出していたことがわかってくる。 しかも二人とも死んでるとか。 不条理劇っていうのだろうか、話に一貫性はないけれど、二人とも後悔している様や最後に何かを象徴している二人の赤ちゃんは光を感じさせる。 どちらも初めて観る役者さんだったけど、大賞受賞作品を上手に演じていたと思う。 中野さんはさすがベテランですごい。
「憑依」台本を乗せる譜面台のようなものが5つ。 中央にト書き朗読の彰田新平さん、幼いころに母親が自殺して九州の親戚に引き取られた姉弟(木村佳南子、竹内元一)
、二人のどろどろとした心中やねじれた感情を妄想の中の黒男(小塩泰史)、白女(峰尾かおり)と共に表現していく。  ものすごい毒々しいセリフや形相、照明の効果等で胸が苦しくなる。 セリフを一気に息継ぎもせずに早口で言う効果がちょっとないような気がした。 でもこの早セリフでこの尺(90分くらいか?)だからね〜  あと木村さんの息も絶え絶えなセリフも狂人っぽくて良かったけど私にはきつかったかも。 黒男、白女の効果はばっちりだった。
どちらも本公演で観てみたいと思った。 しかし、どちらも抽象的というか傾向が似ているのが選者の好みかな〜とも思った。
あ!それからまどかぴあのイベント、いつも思うけど土曜が多い。しかも昼。 もっと日曜のイベントを増やしてほしいと切実に思う。