「大砲の家族」 北九州芸術劇場小劇場

teru10162013-10-06

14時〜 2800円 飛ぶ劇場

作・演出 泊篤志
2003年の北九州芸術劇場プロデュース公演の「大砲の家」を飛ぶ劇場版でリメイクした再演。
なつかしい!!演劇を観始めたばかりのころだった。
わざわざ北九州まで行くの?と言われた気がするが、行って良かったと本当に思った作品だった。
舞台のど真ん中にリアルな大きな大砲があったのが印象的だった。
飛ぶ劇場以外の役者さんでは荒谷清水さん、蔭山泰さんが記憶に残っている。

タナビテとユナゴル、争い合う二つの国。タナビテの大砲団地には常時ユナゴルに照準を合わせた大砲が設置されている。
長い期間を経て、もはや本当に起動するかどうかわからない大砲。
そんなタナビテのある家族のところへユナゴルからの亡命者がやってきて、ぎくしゃくした共同生活が始まる。
国家間の探り合い、スパイの横行、誰を信じるべきかわからなくなる。 
そんな中、神がかったアガタ(寺田剛史)は争いの行きつく先を予言する。

「世界は誰かが一発撃ち込んでくれるのを待ってたんだよ。」というキャッチコピーはぞくっとする。
2003年も同じコピーだったかな? 実際の大砲はなかったけどイメージは強かった。

かえるが神だったり高級食材だったり、いるかが神だったり爆弾の材料だったり、国家の慣習の違いはどうしようもないことだ。
それは夫婦間の育った環境、習慣の違いと似ている。 お互いにどれだけ譲歩できるかでその修復加減は決まる。
国家間の争いは現実世界でもたくさん存在する。 世の中相手の立場になって考えるということが大なり小なり大事なんだな〜(しみじみ)

役者さんではアガタとカルド(脇内圭介)の兄弟が好きだったな、 母キモエ(内山ナオミ)と父ニエフ(有門正太郎)も素晴らしかった。
他のキャスト

サザイホ(居候):木村健
ゲティ(亡命者、兄):葉山太司
レイルー(亡命者、妹):中川裕可里
ダイノーア(医者):阿比留丈智
スクロブ(軍人):野坂卓弥
ケイジュン(娘):角友里絵
トエジェロ総裁:宇都宮誠弥

10月13日まで札幌のコンカリーニョで公演。東京でなく北海道ってとこが意味が深いような気がする。いや。。思うだけ。