「そして父になる」 映画 

teru10162013-10-09

1000円  
監督、脚本、編集 是枝裕和
レディースデイ、久しぶりの映画。映画を観れるってことは気持ちに余裕があるってことなのでなんだかハイな気分。

出演者も豪華で、カンヌ国際映画祭審査員賞受賞ということで内容も期待できる。
ただ、テーマが子供の取り違えということでかなり重いものだ。

野々宮良多(福山雅治)みどり(尾野真千子)夫妻の子供、慶多(二宮慶多)と
斎木雄大リリーフランキー)ゆかり(真木よう子)夫妻の子供、琉晴(黄升荽)は生まれた産院で
取り違えられていた。6年間、我が子と育ててきた子は他人の子だった。苦悩の末にそれぞれ本当の
子を引き取った二組の夫婦は。。。。そして子どもは。。。

取り違えの原因が間違えたわけでなく故意に取り換えたというところも結構重要な気がする。
既に時効を過ぎた時点での看護師の告白ということだったけど、そのあたりはちょっと軽い扱いだったような感じ。

そして当事者たち、それぞれの生活を進めていきながらも夫婦間での気持ちのすれ違いが微妙で切ない。
母親でなければわからないことをみどりとゆかりは共有できる。しかし父親の二人は相手に納得がいかない。
タイトル通り、父親が本当の父になる時って人によってさまざまなんだろうな。
良多は自身の父親ともうまくいってなかった、再婚した父を責めていたので、きっとトラウマもあったのだろうと思う。

みどりが「なぜ気がつかなかったのか」と自分を責める場面。。。神様じゃないんだからわからないよ。
私は大病院でお産をしたけれど、子どもは別室で、授乳時に大きな台車に10人以上の赤ちゃんを乗せてやってきた。
はい、顔だけではわかりません。 これかな?これかな?と足につけられている名前札を見て確認していた。
物みたいでちょっと違和感はあったけど。

子どもたちがすごく可愛くて、二人の子以外に琉晴の弟と妹がめっちゃ良かった!!!
あれが演技なら名子役だわ(〃▽〃)

個人的には野々宮夫妻より斎木夫妻がいいな、と思った。
いや、野々宮夫妻も十分こどもを大事にしているのはわかるんだけど、各所にむむっと思う部分がいろいろと見えてね。
知り合いの熱狂的な福山ファンに「どうだった?見ても幻滅せん?」と聞かれてものすごく返答に困った。

なんとなく漠然としたラストだったけど、きっちり決着をつけなくてほっとした。
考えても考えても結論が出ないことってあるよね。