「ショーシャンクの空に」キャナルシティ劇場

13時〜 4500円  


原作:スティーブンキング 演出:川原雅彦 脚本:喜安浩平
出演:益岡徹、成河、高橋由美子

「無実を訴えながらも殺人の罪でショーシャンク刑務所に投獄されることになったアンディ(成河)。過酷な状況になっても常に希望を失わず、自由を求める彼の戦い、老囚人のレッド(益岡)と友情を育んでいくさまを描き出す。」サイトより引用。

有名な映画を観ていない私はこの説明を読んだ限りではほとんど起伏のない淡々とした作品かと思っていた。
実際、最初の方は賢いアンディがいかに刑務所内の囚人をやる気にさせるかとか、看守を引き込むかとか、感心させられるくだりが多くて、
塀の中もやり方次第で居心地は良くなるものだなと驚いた。それがまさか、、、ああいう結末になるとは。
映画観てなくて良かったかもw  

休憩を2回挟む公演で、アンディが投獄されてから10、20、30年を経た時代の話。
無実で投獄されたアンディとは違い、あきらかに殺人の罪で投獄されているレッドは一日たりとも罪の意識から逃れられない。
3幕それぞれで仮釈放時に刑務所内の生活を回想し、それはあたかも事実なのか?フィクションなのか?自分でもわからなくなってきているレッド。
しかし、この記憶を残しておかねばと書き綴る毎日。
アンディは圧巻だった、冤罪なのに淡々と刑に服す。こんな人がいるのかと思わせる。
レッドは実際に殺人をおかしていて、とても共感などできないが、自分だってこういう状況になるのかもしれないのかも。
とひやっとした感じを持った。どうしてこんなに極々人間的な人が殺人をするのだろう。。それが人間なんだろうか。

アンディが希望して、独房の壁に張られる女優のポスター。これらが擬人化されて実に魅力的。
リタ・ヘイワースマリリン・モンローラクウェル・ウェルチ、マリリンモンローしか知らなかったけど実在の有名な女優たちということ。
アンディの真実をずっと見てきた彼女らが色っぽくて意味深で最高。この3人に高橋由美子新良エツ子、宇野まり絵。3人とも素晴らしい!
彼女らがずっと見てきたものはとんでもないものだった。。。

アンディに感化されて希望を持つようになるレッドに感動した。
エンディングからカーテンコールあたりで周りのすすり泣きが半端ない。思わずもらい泣き。

割引チケットで後方よりの観劇だったが、全く問題なく舞台の感動をもらった。
偶然に感謝はするものの、やっぱり値段で観る観ないを決めちゃいかんなと反省した。