20時〜 2000円 RAW WORKS
作：たじま裕一 演出：池田美樹
数年前にアイアンシアターで同じ作品をたじまさんの演出で観た。
すごくインパクトがあったのを覚えている。
以前も書いたけど私も不妊治療の末に子供を授かっている。
結果オーライだったからそれほど深く振り返ることはないが、
もし妊娠しなかったら、今の私はどうなってるの？と時々寒気が襲うときもある。
今回もとらやんとかおりは川内清通さん、そして、るみとりょうたに酒瀬川真世さん。
池田さんの演出は新しくてきらきらしていた。籠の鳥を思わせる舞台装置。リボンを垂らしているだけなんだけど
イメージが面白い。ランタンのような感じに配置されている水が入ったペットボトル。これが如雨露になったり掃除機になったり。
ときには舞台上での水分補給となり、一石二鳥の演出だな。
舞踏な感じで始まった芝居からがらりと変わって二組のカップルの日常を映し出す。
すごくリアルだ。お揃いのフード付きパーカーを上手く着こなして違いを表現する。
作品を忠実に表現していることには変わりないのだけど、演劇として以前より輝いてきているように思う。
それは演出や役者の技術にも要因があるのだけど、いろんな出来事があってみんなの意識が変わってきた現代に
この作品を上演する意味合いが強い。 生命の尊さだけは不変なんだけどね。
それにしても酒瀬川さんは魅力的だな〜痩せた体なのにあの迫力はすごい。
まだまだ幅広い演劇ができそうな女優さんだ。
