「上野真冬の遅すぎた春」 ぽんプラザホール

teru10162014-07-04


19時半〜 1300円(早割) 劇団HallBrothers

作・演出 幸田真洋

前回の15周年記念「かなしいしあわせ」に続く第2弾。公演ラッシュ2夏。
かなり詳しいあらすじがちらしにのっていて、いつものドラマチックなホールブラザーズかと思っていたら、
ちょっと違う演出を試みていた。私が観始めたころのホールの芝居にもこんな感じがあったかな〜

会場に入ると舞台が装置を全てとりはらった平舞台。広いなぁ〜 両サイドにはけ場所?の椅子が数客づつ。
四角いリングような舞台の回りにたくさんの服が散乱している。

開始早々から罵声や嘲りの飛び交う舞台。うわ〜〜これはヘビーだぞと身構える。

上野真冬(坂井操)は某肉加工場のパート従業員。名前に象徴されるかのように暗く寒い人生を送ってきた。
生れつきの性格というよりやはりだらしない母親の影響のようだ。母は母なりに真冬を愛しているのだが。。
ことごとく娘を妨害し娘に頼りきりな母親。そんな時職場に入ってきたバイトの青年に恋する真冬。
明るくなりはじめて、周囲も替わり始めたと思った矢先に・・・・・

ドラマとしてかなり凝っていてパワフルな内容だった。ちょっと盛り込みすぎな感はあったけど、
これでもかこれでもかという畳み掛けは簡単なハッピーエンドを許さないぞ、という幸田さんの気持ちの表れか。

ほのかな恋が友だちに奪われるという展開はありがちだったけど、この叔母さん夫婦もえげつなかった。
宮坂さんの汚れ役って初めてみたかも。真冬を好きなオタク青年とやっと幸せになれるかと思ったら。。。
世の中そんなに甘くない。。

演出的に白い衣装の上に、まわりのちらばった服を来て数役をこなしたり、暗示する声を出したりとか
暗転なしの場転の動きも見せたり、ピンスポで心情を語ったりとか、今までにない演出で、
なかなか面白いと思った。特に照明の工夫が良くてすごくきれいだったな〜〜

Hallのお芝居は安心して観ていられる。15周年おめでとうございます(^^) 

キャスト
上野真冬(坂井操)
小林芳史(山下大貴)
日村邦夫(日巻健太)
伊勢谷孝吉(高柳一輝)
上野沙穂(宮坂幸子)
上野美雪(萩原あや)
高橋享(唐島経祐)
落合みどり(永倉亜沙美)
中川英利(幸田真洋)