「画狂老人@北斎」 北九州市立美術館分館

teru10162015-05-17


13時〜 1200円 北九州芸術劇場×北九州市立美術館vol.3

作・演出 泊篤志
サブタイトルは長いのでここで。。
☆シルバー人材センターでくすぶっていた老マンガ家がフランスで火がつき「21世紀の北斎」と呼ばれ世界から賞賛されるようになった理由について☆

演劇と絵画のコラボ、めちゃくちゃユニークな企画も第3弾。
前回は見逃したのだけど、本当におもしろい。

観たことはあっても作家の人生や想いなど想像もつかないので、演劇の楽しみプラス勉強になる。

今回は「21世紀の北斎」と呼ばれるようになった、老マンガ家の話。
川村鉄蔵は若いときは売れっ子マンガ家だったけれど、パクリの作風がだんだん煮詰まってきて
とうとう妻や子どもにも逃げられるはめとなった。
年をとってシルバー人材センターで絵画を書いて暮らしていたところへ
やってきたのが孫娘のA-co、祖父にもう一度マンガを描かせようと奔走する。
その作品が世界に認められることとなった・・・・・

演劇もそうだろうけど、芸術に携わる人の家族って本当に大変だろうと思う。
どうやって支えるか応援するか、そしてあきらめるか。。
逃げ出したかに思えた妻や子どもが鉄蔵を思いやるくだりが泣けてしょうがなかった。
孫もしかり、営業的な利益の追求だけでなく、祖父の人生に輝きを与えようと努力をする。
若い実行力がすごい。そして鉄蔵が師と仰ぐ、葛飾北斎が後押しをする。

鉄蔵役の渡辺明男さん(バカボンド座)は実際に漫画家志望だったそうでちらしや作中の絵画も全部担当している。
キャストの似顔絵も特徴をとらえていて思わず吹き出しそうになる。
こんな役者さんがいたとは知らなかった。
他にもそうそうたる役者さんたちが鉄蔵を盛り立てる。
バラエティに富んでいてとても良かった。

そして美術館の学芸員さんたちとのトーク北斎の絵画鑑賞までついてこのお値段!
申し訳ないくらいお得。

なかなか北九州に行きにくくなったけど行って良かった。シリーズ次回もぜひ観たい。

キャスト
渡辺明
木村健
葉山太司
立石義江
宮村耳々