「末枝の沙果」 西鉄ホール

teru10162015-05-23


19時〜 9800円(共通チケット) (劇)池田商会15周年記念公演 瀧猫亭

作・演出 瀧本雄壱

「こずえのさか」と読む。瀧本さんの作品は難しい題名が多いなぁ〜
沙果はりんごのこと。種子島に鉄砲がきたころに一緒に海を渡ってきたらしい。
りんごは今が旬で毎日食べている。大好き!良かった〜日本にきてくれて。

西鉄ホールに作られた舞台はかなり幅があって、下手に家屋の一部屋、中央から上手まで鍛冶屋の作業場の風景。
壁には鎌やクワなどが掛けられている。かなり凝ってる。大変だったろうなぁ〜

刀鍛冶の金兵衛は種子島に移り住み、家族や仲間と楽しく暮らしていたが、
種子島にやってきたポルトガル人の鉄砲により人生が変わっていく。
「末枝の沙果」にたとえられる禁断の実、これをあきらめきれなかった金兵衛は
ついには娘の若狭までを手放すこととなる。

どこまでが史実なのかわからないけれど、八板金兵衛は実在したようだ。
妻時乃、娘若狭、友達の今兵衛らとの仲の良さは鍛冶場での作業風景でとてもよくわかった。
過酷な労働状況の鍛冶場でみんなで力を合わせて作業する。これぞ家内労働。
そして種子島時尭の命により、鉄砲作りでさらに過酷な状況となる。
これに貿易商の又三郎、女武士の監物、時尭家臣の小四郎との絡みがけっこう面白い。
禰寝家や五峰など、歴史の隠れた人物に焦点をあてる瀧本さんは歴史請負人だ。

立派な劇場パンフには瀧本氏の想いと、かっこいい出演者たちのユニークな写真とか。
15周年のいろんな案内から、劇中の言葉の説明とか、鉄砲伝来の道とか、
火縄銃の歴史や、しくみの図入り解説まで載っていた。
簡単なしかけなんだけど、安全のための「ねじ」の役割は重要だったんだね〜
それにしても何十丁もの鉄砲が登場したけど、これ全部作ったの?すごい。。。

池田総力と客演の多数々が瀧本さんの熱い芝居を盛り上げる。
特に主役の金兵衛を演った三原さん、津田監物を演った松本裕子さんは素晴らしかった。
泣けた〜〜 

ロビーで何人かの出演者と挨拶したけど、三原さんは何だか硬い表情だった。
自分に満足しなかったのかしらん^^;?

終演後には知り合いと飲んで、いろんな観後感を聞いたけど、テクニック的なものはよくわからないな。
殺陣とかスムーズで上手だったと思うんだけど。。

ともかく15周年おめでとうございます(^^)v

キャスト
八板金兵衛 三原宏史 
若狭 山中麻美
時乃 矢野真由美
今兵衛 久保大輔
橘屋又三郎 八谷翔太
津田監物 松本裕子
笹川小四郎 川崎和哉
種子島時尭 甲斐光
禰寝清年 安倍祐馬
禰寝龍膳 小澤和史
五峰 國廣欣孝
他9名