「タカラヅカの経営戦略」福岡市赤煉瓦文化館

teru10162015-12-16


19時〜 演劇書を読む会

森下信雄 著

宝塚はあまり観ていないのでそこまで共感する部分はなかったけれど、AKBとの比較部分はおもしろく読めた。
薙野さんとも話したけれど、劇団四季とも比べてほしかった感じはする。森下さんは四季をざっくり切ってるけどね。
経営に関してはよくわからないけど、一番の驚きはファンコミュニティとの関係性。これすら経営戦略の中に入っているってのが驚く。
プロ野球の応援団みたいなものかなと一人で納得した。ないと困るけど公式では認めない、みたいな。(言い過ぎか)

母体が阪急だということにもちょっとびっくりした。
そうか、野球の球団を持っていたこともある阪急はいろいろ手広く経営を行っているんだ。

100年間もやってきた宝塚歌劇団は揺るぎない基盤を持っているとは思うが、やっぱり好みではないのは
作り過ぎている感があるからかも。しかも観たのは福岡に来るBクラス(?)の公演だからだったのかも。

本書は内情を赤裸々に書いていて、結構強気なイメージも強い。売り手市場の強さを強調している感じはあった。
宣伝もチケット売りもファンコミュニティが大部分を引き受けてくれるってのは、戦略って言っていいのかなぁと思うけど。

宝塚大劇場のトイレがすごいらしくてツイッターで観たのだけど、確かにこれだけでも行ってみたくなる。
一度は行ってみよう。計画しなければ。。

夢を売る、夢を買う、双方で幸せになれば別に問題はないね。
経営側というシビアな立場での文章がほとんどだけど、ときどき担当のメンバーの話が織り込まれていて、
人間らしい部分が書かれていてほっとした。
歌劇団を卒業後も女優として活躍している人も多いし、やっぱりここはすごい場所だと思う。

ただ、宝塚歌劇団やその養成機関の宝塚音楽学校は女ばかり。
こういう経営本では書かれないような内部の難しい問題もあるのではないだろうか。
特に森下さんは男性だから、そういう部分は知らないかもしれないしね。
・・・ちょっと聞いてみたい気がする(ゴシップ好き)
「清く、正しく、美しく」は素敵なことばだけど、現実は厳しいはず。
女の戦いはシビアだからなぁ〜

次回は立川談志さんの本?の予定。