19時〜 演劇書を読む会
蜷川幸雄著
日本経済新聞に連載されていたエッセイをまとめたものと語りおろしを二部構成にまとめたもの。
自分の履歴から演劇界のこと、考えなど、淡々と語ったもので、演出のノウハウなどとはちょっと違う本だ。
今年の5月に亡くなって演劇関係やそのほかでも多くの人に惜しまれ追悼番組も組まれてたようだ。
前回の映像の会では貴重な彼の役者姿を見ることができた。
この本は自叙伝という位置づけになると思うが、若いときから晩年にいたるまでの天才の苦悩が分かったような気がする。
自信と不安がないまぜになって混乱した晩年だったようだが、役者や作家に対する姿勢は一貫していたのではないだろうか。
読書会のときにはあまりよく発言できなかったのだけれど、やはり天才だったと思う。
引き際が大切とか、老害とかいう意見もあるけれど、死ぬまで現役を貫いた蜷川さんを尊敬する。
どうぞ、やすらかに。。。