1100円
監督・脚本 是枝裕和
下町の古い家に、老女初枝、その息子の治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀が暮らしていた。
初枝の年金では足りない分を万引きで稼ぐ。小さい祥太も慣れたもの。
ある日近所の団地のベランダから凍える幼女を連れ帰ってしまった。
貧しいけれど楽しい日々を送ってきた家族だが、祥太がほころびを見つけ出し、徐々に広がっていった。。。
最初から印象的なシーンがあり、あっというまに作品に入り込んでいった。
ちょっとなつかしいような風景、家具などがあり、現代でありながら切り取られた感じ。
役者がみんなすごくて、それぞれの役割をしっかり担っていた。
結局、本当の家族ではなかったのだけど、しかも利害関係が一番だったのだけど、
それでも、そこに「愛」が感じられた。
虐待とか死んだ親を埋めるとか援交とか、これでもかという現実をつきつけられるけど、
なぜか憎めない面々がそこにいた。
最初のきっかけが山戸家のおやじ（柄本明）のことばだった。
小さい祥太が疑問に思い出したことは、結果的には良かった。
このままずるずるといかないことが大事だったんだと思う。
でも、ゆり（じゅり）のその後が描かれてなかったのがちょっと恐いかな。
リリーフランキーはいろんな役をこなせるけれど、今回の役ははまりだったな〜
安藤サクラも出産後、初の映画だということで、母性たっぷりの作品となった。
子役、城桧吏、佐々木みゆも評判どおり良かった。
城くんはいい役者さんになる予感がする。 柳楽優弥を彷彿させるとみんなが言っている。
大変な世界だけど、顔つきがしっかりしていて頼もしい。
松岡茉優は知らなかったのだけど、可愛いし、大人だし、愛は持っている女の子だった。
ちょっとしか出ない役でも、緒方直人や池松壮亮、柄本明など重要な役どころが多かった。
樹木希林は上手過ぎる。自然体なのに役に溶け込んでいる。すごい。
安藤サクラは柄本明の長男の嫁だよね。子どもも絶対に俳優だな。
是枝作品がなぜ人気なのか、なんとなくわかってきたような気がする。
またいろいろ観ていきたいと思う。
柴田治 リリー・フランキー
柴田信代 安藤サクラ
柴田亜紀 松岡茉優
柴田祥太 城桧吏
ゆり 佐々木みゆ
柴田初枝 樹木希林
