「羊と鋼の森」 映画 

teru10162018-06-15


1100円  

原作  宮下奈都
監督 橋本光二郎

北海道の田舎で育った外村は、高校でピアノの調律師・板鳥と出会う。
板鳥が調律したピアノの音に“森の匂い“を感じ、調律師の仕事に魅せられた外村は、
調律の世界で生きていくことを決意する。
やがて外村は、板鳥の楽器店で調律師として働くようになり……(映画紹介サイトより)

先に原作を読んでいた。本屋大賞の作品はほぼ間違いなく好きなものが多い。
文章でのピアノもとても良かったけれど、実際にあの繊細な音を聞ける映画はまた違った素晴らしさがあった。
調律師に限らず、自分の天性の仕事、というものに出会える瞬間って貴重だ。
あ、これだ・・って思うとき。 私にもあったなぁ、誰にも言ったことないけれど。
それにしても、えらくマイナーな職業に目をつけたなと思う。
私は小中、ピアノを習っていたので、結構、ピアノの中も調律が大事なこともわかるけれど、
経験のない人にどう映るのかな。と思っていたら、ピアノを弾いたことのない夫が「すごくおもしろい!」と
言ってたので、宮下さんの世界は社会全体を巻き込むステキな世界なんだと思った。

外村役の山崎賢人は雰囲気がぴったり、真面目で融通が利かない感じが良かった。
永遠の子どものようなピュアさ、誰もがあこがれる性格のような気がした、個人的主観。
板鳥役の三浦友和も良かったな〜 外村を大人にしたような、純粋さが似ている。
『焦ってはいけません。こつこつ、こつこつです』この板鳥のセリフは最強だ。
鈴木亮平光石研も原作と寸分違わずで上手いキャスティングだったと思った。
双子の姉妹は実際の姉妹、上白石萌音 上白石萌歌の二人だったけど、さすがに双子というわけには
いかなかったみたい。それでも十分に原作の味を引き出していた。

時々、ふわ〜〜っと眠気を誘うようなピアノの音。
決してつまらないから眠いのではない、と書いておこう。

柳さんのライブの場面も好きだった。生活ってある程度の安定と少しの意外性があったほうが、
楽しく過ごせるような気がする。冒険とまではいかなくてもね。

いい映画だった。

キャスト
山崎賢人 鈴木亮平 上白石萌音 上白石萌歌 堀内敬子 仲里依紗 城田優 森永悠希 佐野勇斗 光石研 吉行和子 三浦友和