「六月博多座大歌舞伎」 博多座

teru10162018-06-20


11時〜 18000円 

奮発してA席にしたら、初めて花道の真横だった!

☆「三代猿之助四十八撰の内 伊達の十役」 全四幕十場

市川染五郎さんの時代にも観た伊達の十役、10代目中村幸四郎丈のおめでたい披露公演も観ることができた。
幕が開くと、新幸四郎丈が十役の写真とともに登場。襲名のご挨拶をすませて簡単に伊達の十役の説明をされた。
一枚づつスポットライトをあてて、発端の赤松満佑の霊、仁木弾正、絹川与右衛門の解説。
続いて、序幕で登場の足利頼兼、土手の道哲、腰元累、高尾太夫、三幕目で登場の乳人政岡、荒獅子男之助、
最後に細川勝元。すべて新幸四郎丈が早変わりも含めて演じる。
この十名を悪、善、に分けて実にわかりやすい説明をされた。
説明を聞くにつけ、以前観た舞台を思い出すことができた。

一番思い出したのは三幕第一場の足利家奥殿の場。
政岡が頼兼の息子の鶴千代を敵から守っているのだが、それは政岡の息子の千松にもしっかり伝わっており、
栄御前の見舞いの菓子(毒入り)を鶴千代に代わって食べ、死んでしまうという悲しいくだり。
政岡の殿第一の振る舞いと母としての悲しさが伝わってきた。今回の子役の子も上手だった。

白鸚丈も三浦屋の琴右衛門役で登場。とても優しい役で見守っておられた。
高尾太夫が与右衛門に殺されるのだけど、考えると殺す方も殺される方も一人で演じるってのは、
よく気持ちの切り替えができるものだと感心する。今更だけどw
太夫もきれいだったけど、京潟姫(壱太郎丈)もきれいだったな〜〜
最後の問註所の裁判はお約束の勧善懲悪を示し、すかっとする結末となった。
そして悪あがきの弾正が大鼠になって暴れるのも与右衛門が退治。
これが、最初の場面であった、「子の歳、子の月、子の日、子の刻に生まれた男子の生血がかかると妖術が解ける」
という謎解きの場面となり、無事に悪霊退散となった。

花道のそれもすっぽん(せりだしてくる穴)の真横で、留まって見得を切る役者さんを間近で見れた。
幸四郎さんの生足はきれいだったな〜〜 お顔のメイクも間近で観えた。汗が少し浮かんでいた。
さすがに宙吊りのときは首が痛くて上の方は観れなかった。あれは2,3階席の観客へのサービスだよね。

歌舞伎役者さんの声量は本当にすごくて感心するのだけど、今回も誰とは言わないけれど、セリフが止まったときに
聞こえたプロンプターの声が大きくて、観客席から失笑されてたのはご愛嬌。

最後にお芝居のカーテンコールのような切り口上はいつものように幸四郎さんがお母様が博多出身だとか、地元贔屓のことを
しゃべってくださって、博多弁もご披露されました(笑)ほんとにいい人だな〜〜
そんな方のご子息の新染五郎丈は来られてなかったけれど、早く拝見してみたいと思いました(^^)