読演115「不思議な話」 アトリエ戯座

2020年7月20日(月)

15時~ クラウドファンディングリターン券  (有)演戯集団ばぁくう

作  イワン・ツルゲーネフ
読演 佐藤順一

ツルゲーネフの「初恋」は中一のとき初めておこづかいで買った単行本。
ただ、題名で選んだだけだった。思春期のドキドキ感を持って読んだその本は
さっぱり理解できなかった...それ以来のツルゲーネフである。

洋物は現実感が薄くて、映画にしても小説にしてもなかなか入り込めない。
この話は死んだ人に会えるという「不思議な話」が主題であるが、
似たような話は日本にもあり真実か催眠術か怪しげな話だなと思った。
しかし、この術者が聖愚者であって、それに仕えるのが昔金持ちの令嬢で、
かつ若き女性であるという点がいっそう不思議なことだった。
日本ではあまりない宗教感をかなり感じた。

佐藤さんの語りは耳にとても残るもので、「にきーちっち」とか「せいぐしゃ」
など変わった響きが繰り返される。心地よくて、おもしろいな~

この作品が載っている、「ロシア怪談集」を買ってみた。
短編からやや長いものまで掲載されていてなかなか面白い。
しかし、やっぱり現実感がない。 
もともと貧困な想像力がさらになくなってきたのか。
・・・悲しいな。

さて、じわじわと舞台も再開されてくるようになった。
作品だけではなく、対策がどれだけなされているかも見る必要があるのが、
なんとも興味をそいでしまう。
でも必要なことだ。 ウィズコロナでもっと演劇と関わっていきたい。

 

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