「役者ほど素敵な商売はない」福岡市赤煉瓦文化館

2020年8月19日(水)

19時~ 演劇書を読む会

市村正親 著

「役者ほど素敵な商売はない」(市村正親著、2020年、新潮社、1,650円)
  https://www.shinchosha.co.jp/book/353121/
観客の胸を打つ、市村正親の舞台はどのように作られてきたのか。
オペラ座の怪人」ファントム誕生秘話から、劇団四季退団の真相、
蜷川幸雄が繰り出す「ダメ出し」の真意、白血病で早世した本田美奈子との絆、
突然のがん闘病、そして自身の「役作り」まで。
(薙野さんのレジュメより)

前回に続いて、東宝でスタッフを務められていた樋口さんのお話を併せ聞いた。
本は非常に市村氏の人の好さを表現するもので、嘘のない誠実な人だなと
今更ながら感じた。
西村晃氏の付き人から始まって劇団四季、その後の
様々な人との出会いを淡々とつづっていた。
話ことばに近い感じだったので、誰かが聞き取って書いたのかなと思った。
書きおろしということだったけど、ところどころに聞いたようなエピソードが
あって、隠された真実というより、周知の事実も多かったのかもしれない。
奥様とお子さまのことは控え目に書かれていたので、ミーハーな身としては
残念であった(^^;

そんなにたくさんの作品を実際に観たわけではないけれど、
一度見たら虜になる素晴らしい舞台を数々観てきた。
一番はミスサイゴンのエンジニア、何度も観た。泣いた。
樋口さんのお話を聞いてますます市村さんを好きになった。
病気を乗り越え、舞台のレジェンドとなっていった市村さん。
どこまで登っていくのだろう。目が離せない。

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