「プラン75」 映画

2022年7月8日(金)ユナイテッドシネマ福岡ももち 

11時半~  1200円

脚本・監督 早川千絵

75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本を舞台に、
その制度に翻弄される人々の行く末を描く。(映画紹介サイトより)

内容がとても衝撃的で、自分の問題としてもかなり身近なので、絶対に
見たかった。。
主人公のミチは78歳で一人暮らし、仕事を解雇され、友達も亡くなっていく。
だんだん、明るく宣伝されている「プラン75」にひかれ、申し込む。
ミチは年相応の体力の低下はあるものの、頭もよさそうだし、体も働けないほど
弱っているわけでもない。
それでも、「プラン75」の担当の職員に毎日電話をして自分を慰める。
生きるモチベーションには、体が一番だろうか、それとも心が一番だろうか。。
まだどちらも切実な悩みとして持っていない私は想像がつかない。

何が正解なのかわからないまま、ミチの担当の瑤子は涙を流し、
営業のヒロムは親戚のおじの遺体を拉致する。
外国人労働者のマリアは高給の死体処理の仕事にとまどう。
そしてミチは死ぬ直前に生きることを選択する。
それぞれの揺れ動く気持ちが伝わってくる。胸がつまる。

「プラン75」のイメージの明るさと多くの対象者が眠るベッドの冷たさが
あまりにも対照的で辛い気持ちを通り越し、これは人間の考えることか?と思う。

かといって、自分の生死を決められる、ということに反対しているのではない。
もう治る見込みがないような状況であれば、私も迷わず死を選択する。
まだ先のことになりそうな気がするけれど、人口減少、高齢者増加には歯止めが
かからない。デリケートだけど議論してもいいことかもしれない。
日本国民のアンケートをとってみたい。

倍賞千恵子の老けメイクというか、疲れた感じがなんとも切ない映画だった。

キャスト

角谷ミチ    倍賞千恵子
岡部ヒロム   磯村勇斗
岡部幸夫    たかお鷹
成宮瑶子    河合優
マリア     ステファニー・アリアン
牧稲子     大方斐紗子
藤丸釜足    串田和美