「カワトナガレル」 ぽんプラザホール

2022年7月3日(日)

13時~  3200円  78-spirit
 
  古来、文明は「川」の近くで生まれた。 
 人間は川を辿るように生活圏の開拓を進めてきた。 
 「川」は人間が生きていくうえで、血液のような存在である。   
   短編戯曲2作品『レーヨン姉妹』作 池田美樹(劇団きらら)と
『riverbed』作 宮園瑠衣子
 「川」をモチーフのインスタレーション空間で
「川」にまつわる約40分のお芝居を2本上演。

舞台上アート制作 : 銀ソーダ

『レーヨン姉妹』

作 池田美樹(劇団きらら)
キャスト 中村公美、ともなが舞、月沢友理香、井上真里奈

その川は、死んだアサリのにおいがするーー。
蒸し暑い夏の夕暮れ、建物の窓から博多川を眺めている女たち。
30歳に見える47歳、32歳に見える60歳、35歳に見える97歳、
そして24歳に見える24歳。
同じ男を好きになった4人の女たちの、昭和歌謡的ねっとりコメディ。(ちらしより)

あらすじを読んだ限りでは想像がつかなかったけれど、
なるほど、「残念」なんだ、「念」が残った時点の年齢なんだ。
4人の女たちが好きだった同じ男は確かに魅力的な感じがする。
本人も時々「念」を感じるようだけど、塩をまくとか適当な感じが笑える。
女性の念は重いのだろうか。まあ性格にもよるだろうけどね。
美しい舞台上に流れる青いアート作品とは対照的に、どぶ川の様だけど、
昔はきれいだったということか。ストーリー、舞台、衣装、演技とも、非常に
楽しめた。

『riverbed』
作 宮園瑠衣子
キャスト 古賀駿作(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)
     山下万希(ギムレットには早すぎる)
     岡部竜弥(即席ユニットちりあくた)

小さな工場が密集するこの町で働く張本は、その帰り道、高校を退学して
一度も会わなかった重田と栗栖に再会する。
栗栖は突然眠ってしまう病を高校生のときに発症し、今も時折眠りに落ちていたが
ふたりは当たり前に受け入れ、過去、現在の話、そして栗栖の話へと変わってゆく・・・
夏の夕刻、3日間の出来事。(ちらしより)

こちら、内容とはちょっと違う部分に目がいってしまった。眠り姫のキャストを男性が
やっているという部分。 まだまだ私はこだわりがあるんだな。
現実的のような非現実的のような、不思議な作品だった。
こちらは直接「川」は出てこなかったけれど、川のそば?だったかな?
人生、「川の流れのように」なのかな。
ちょっと辛い告白もあったけれど、全て流れていく。ということか。

受付にあった、銀ソーダさんの作品です。