「しびれ雲」 北九芸術劇場中劇場

2022年12月18日(日)

13時~  頂き物チケット  KERA-MAP #010

作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ

昭和10年ごろ、小さな島、梟島の海辺に、記憶を亡くし怪我をしている
若い男が倒れていた。
見つけたのはその日に夫の七回忌で忙しくしている波子と妹の千夏ら。
その男は「フジオ」と仮の名前を付けられた。。。

ダブってチケットを買った知り合いに譲ってもらったチケットで
久しぶりのKERA-MAP。ナイロンの公演は難しい感じだけど、
ケラさんの脚本はとにかくシュールで面白い。
今回も真面目な新劇風の舞台なのに、台詞や演技がいちいち笑える。
「キネマと恋人」という前回の作品の設定と同じ部分があるらしくて、
パンフレットにたびたびそのことが書いてある。
あー見ておくんだったな(汗

それにしても、役者が豪華!
もちろん、井上芳雄くんは一番押しなんだけど、
門崎夫婦役のともさかりえさん、萩原聖人さんはすごく良かったなあ~
石持親子も素晴らしい、諸川たまきさん、富田望生さん。
テレビで見ていた人が舞台でも輝くってすごいなと思う。

ストーリーでは、記憶をなくした男は誰だったのか?という
謎を解明しないまま終わるんだけど、そんなことはたいしたことでは
ないという感じの大団円ですっきりしたラストだった。
そして、なんと最後に芳雄くんの歌が聞けた!良かった~~~
創作方言はちょっと九州っぽい響きもあって、知らないのに
懐かしい気持ちになった。あれ?ケラさんってどこの人?
石持夫妻の夫婦喧嘩というか、倦怠期の夫婦の在り方はめちゃくちゃ
同感する部分があって苦笑。
富子の親思いの優しい気持ちにはほっこりした。

すごい事件があったわけでもないのに、結構長い尺だった。
休憩入れて3時間半。でも、飽きることなく最後まで楽しめた。
お尻は痛かったけどw

北九州はちょっと遠くになっちゃったな~


キャスト
フジオ     井上芳雄
石持波子    緒川たまき
門崎千夏    ともさかりえ
占部新太郎ほか 松尾 諭
石持勝子    安澤千草
繩手万作ほか  菅原永二
繩手弥生ほか  清水葉月
石持富子ほか  富田望生
菊池柿造    尾方宣久
石持伸男    森準人
石持一男ほか  石住昭彦
佐久間一介   三宅弘城
石持竹男ほか  三上市朗
門崎文吉    萩原聖人