「長い鎖」 甘棠館Show劇場 

teru10162010-11-26

19時〜 2000円  謎のモダン館
今年の福岡演劇フェスティバルから続いての来福。 西部劇調の作品が多かったのだけど、今回はちょっと色合いが違う。 主役は流れ者でなく、囚われ者。 数日前に観たイキウメのテーマとかぶる、不老不死の男だった。 600年以上も生きつづけている男、夜桜吹雪(白濱隆次)は血を飲んで・・じゃなくてw 火付け(放火)の罪を受けて罰として不老不死と相成った。 刀鍛冶だった夜桜は自分で打った鎖に繋がれている。 641歳になってやっと運命の女性ナツ(大坪文)と出会う。 ナツはライフ交換員。 相談員のムタ(田村美穂)は「人生を終わらせる方法」を提案しては失敗している。 ナツは夜桜にライフ交換を勧める。 その相手とは。。。  呪術師のアマガワ(清家聡子)はとてもそれらしく白髪をふりみだして迫力があったのだが、最初のシーンから恐いというか声が大きい。 しかもハスキー。 ちょっと不自然なくらいの声だったかも(^^;  文さんは最初のシーンは良かったのだが回想シーンから現代に戻ってきて感情が高ぶってくるとどんどん早口になっていって、こちらも惜しいなと思った。 脚本はシーンが多いせいか説明部分が長かったような気がする。 黙って二人で立っているだけで雄弁に物語るシーンもあっただけに残念。 全体の長さは90分長で完璧。 ラストの髪飾りのくだり、ナツが手を上げる動作がシンクロして思わずハッと目を見張るほど素敵だった。 ポッドキャスト、ラジオ、CDと声の出演系は非常に上手なのだが、演技で魅せるという技量がもっとつくといいな〜と思った。 いろんな意見を素直に受け入れる度量がある劇団なので、是非ここに安定せずにより上を目指してほしいと思う。