「機械が見れる夢が欲しい」 北九州芸術劇場小劇場

18時〜 2800円 飛ぶ劇場

1996年初演、2001年再演、そして今回再再演となる。 ちらしはロボットみたいなパーツみたいな固そうなもので、これは人を模っているのだろうか。 題名から察するに、人間になりたがってる機械、という風なイメージを持っていた。 実際はバーチャルと現実の世界の間を揺れ動く人間を表しているというか、TVゲームをなぞっていく話のようだった。 原作者の泊氏がゲームメーカーにお勤めのときに書いたというから、かなりのリアリティがあるのではないだろうか。 当時小学生だったうちの子は確かにTVゲームに夢中だった。 自分の子供時代とのあまりの違いにとまどっていた記憶がある。 
舞台をはさんで両側に観客席、反対側の両側にドアとその外に衣装が下げられている。 ゲームメーカーに勤めている妻(ムツミ)は忙しい、子どもができないこともあって仕事に没頭していたがある日いなくなった。 夫(サトル)は妻を探してゲームの世界に入る。 そこでゲームの登場人物たちと謎解き?をしながらステージごとにクリアして先に進んでいく。(これがゲームの手法らしい)。。。。 もしかして解釈が間違ってるかも^^;  ときどき上部スクリーンに映し出されるTVゲームらしきものの名前がわからない。 ソリティア、麻雀とかだけはなんとかわかったけど。 内容はわからずともゴキブリからゾウアザラシ、そしてピヨコに改造されていくリリィは笑えた、特にゾウアザラシバージョン(高野由紀子)が一番可愛くて、ピヨコになるためにダイエットをするところが最高だった。 あの着ぐるみ欲しいなぁ〜w  人生変更ゲームは一見幸せそうな家族から悲劇に向かう様がけっこう痛かった。 信長の野望お市の方(内山なおみ)はきれいだったな〜〜  打掛をぞろびいて歩くものだから洗濯が大変だろうなとはらはらした。 最初と最後に登場したビハインド・ザ・ガールの歌と踊りは楽しかった。 やっぱりうわさの木村さんが最高だったね。 そして圧巻だったのが最初にも車椅子で登場した百田彩乃さん。 すぐにダンスの人だとはわかったけど、その起伏のある体型や動きのなめらかさ、他の人物との絡み方が抜群。 ステキだったな〜〜  サトル(寺田剛史)とそのアバター(脇内圭介)以外は一人数役をこなす。 ムツミも数人で演じられて結局リリィも彼女のアバターだったようだ。 一番しっくりきたのが鵜飼さんのムツミかな。  結婚、妊娠、夫婦の会話、すれ違いなど実にリアルだった。 他にもベテランから新人まで飛ぶ劇場の25周年を豪華に演出していた。 かなり見ごたえがあった。